ジャパンCはジェンティルドンナが優勝。パドックではこの秋で一番スッキリ仕上がっていましたが、馬を見た瞬間に「おおっ」と感嘆してしまったほど腰回りの筋肉やトモなど素晴らしい張りでした。審議はありましたが、あれでオルフェーヴルに競り勝つのですから本当に強いです。レースで岩田騎手が前を取りに行くのを見て、やはり馬場が分かっているなと思いました。これで古馬の壁も牡馬の壁もブチ破ったわけですし、今後の活躍がさらに期待されるところです。
2着のオルフェーヴルはボリューム感が出ていました。ただ、パドックでも返し馬でもちょっと大人しかった気がします。もっと気合いを表に出しているほうがいいようです。こんな馬ではありませんし、次走「らしさ」が出てくれば普通に巻き返すと思います。
3着のルーラーシップは腹周りがコロンとした体型ですが、太くはありませんでした。天皇賞・秋時よりは大分上向いていたと思います。ただ、出遅れ癖がある馬ですし、内目が有利な馬場状態を考えると好評価はしづらかったです。ゲートを出ていても前2頭とは差があったでしょう。
4着のダークシャドウは若干飛節に甘さはありますが、今期では一番良かったと思います。これもメンバーが落ちれば当然首位争いです。
5着のフェノーメノは天皇賞時のほうが良く見えましたが、レースでも序盤でこすられて馬が怒ってしまいました。絶好枠でもありましたし、非常にもったいない一戦。スムーズなら3着争いには加われたと思います。
6着のトーセンジョーダンは、だいぶ良く見せましたが、いい時の内面からくるような張りが無かったです。ただ、そろそろ良くなってきそうな感じはあります。
7着のビートブラックはコロンとした体型なりに絞れて良くなっていました。前有利の馬場で期待しましたが、ちょっとペースと仕掛けが早かった感じです。ただ、力は出し切れました。
9着のエイシンフラッシュはスッキリ仕上がって、いい感じの仕上がりでしたが伸び切れず。相手が強かった感じです。
さて、ジャパンCの審議について個人的な意見ですが、内で詰まりそうだったのでぶつけてでも外に出そうというファイトはありだと思います。馬券を買っているのに何もせずに終わられるほどやり切れないことはありません。ヨーロッパでは普通です。ただ、一昨年のスミヨンが降着で、あれがセーフというのはあまりよく分からないですね。いずれにせよ、オルフェーヴルの気持ちが本物だったら関係なく勝っていたと思います。
【次走の注目馬】
・
ピュアブリーゼ 大分良くなってきたので、1800m位の距離ならチャンス。
・
ルイーズ 馬がしっかりしてきたし、府中向きだが中山でも今ならやれそう。
・
アドマイヤセプター 後肢のツナギがすごく良くなってきた。1200mは短いので、1400m以上なら一線級とでも。
・
ハナズゴール 1200mは短かった。馬体が回復したし、マイルくらいなら巻き返す。
新刊「馬券の教科書」
No.1予想のパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による新刊
「競馬で勝てる馬券の教科書」が、メタモル出版から発売されました。
「本書の血統や馬体に関する圧倒的な知識は、競馬関係者でも参考になる」と、矢作調教師も推薦する本書は、競馬場・血統・パドックの見方・新聞の見方・馬券の買い方などの詳細なデータを掲載し、詳しく解説。さらに、著者が最も得意とするパドック分野では、パドックで見るべきポイントと手順や、返し馬を見るポジションなどを惜しげもなく披露しています。
競馬で勝つための思考や知識が身につく「馬券の教科書」、GI戦線のお供に是非どうぞ!