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愛知杯

  • 2012年12月14日(金) 18時00分
 今年でちょうど「50回」を数える。記録をみると、創設時からハンデ戦で行われていたのは変わりないが、途中から芝コースが登場して、サンドコースから芝に変わった。

 そのあと長く「父内国産種牡馬」限定の時代がつづき、季節を変えたりしながら、2004年から「牝馬」限定戦。そして、再び12月に戻ってきたのが2006年からのこと。

 今年から新しいコースの、どうやら新中京ではもっとも難しい「流れ」で展開するケースの多い2000m。波乱を思わせる。だいたい、牝馬限定になった最初の年が「9,5,8」番人気、次の年は「13,11,14」番人気の決着。やや落ち着いたかと思えたとたんに、2008年は福島の三春駒特別(1000万)が再現されて、「16,14」番人気の1〜2着。いつも大波乱と隣り合わせの牝馬同士のハンデ戦である。

 12月になった最近6年のもっとも顕著な特徴は、11月のエリザベス女王杯で善戦したグループが断然有利なこと。馬券に関係した18頭中「12頭」が女王杯組である。

 エリザベス女王杯で「5,6,4,5,4,7,16,5,7,5,8,10」着だった馬が好走している。大半が善戦した馬である。中でもっとも好走例が多いのが、この時期だから「4歳馬」。かつ、ハンデは「だいたい55キロ」前後の馬がほとんどである。

 今年、これにぴったり当てはまりそうなのは「アカンサス、ピクシープリンセス、オールザットジャズ」。良くあるパターンを信じるなら、この3頭を軽視してはいけない。

 ただし、これは最初から人気上位の3頭でもあり、波乱の主役とはならない。女王杯組の好走馬がきわめて多い点だけに注目すると、その3頭以外の、メルヴェイユドール(56→52キロ)、マイネオーチャード(56→53キロ)、レジェンドブルー(56→53キロ)。こちらの3頭が大駆け候補と思える。

 人気薄の3頭の中、好走の多い4歳馬で、エリザベス女王杯は4着(15番人気)だったマイネオーチャードは狙ってみる価値がある。前々回、新潟の2000mを1分58秒1で快勝しているが、ティンバーカントリーの牝馬に、ステイゴールドという配合。新中京コースにはこういうパワー内臓の底力も必要だろう。勝ち星4つは東京と新潟。また、全連対7回が今回と同じ2000mである。もう以前の柴田大知騎手ではない鞍上の強気なスパートにも期待したい。同馬とのコンビは[2-1-1-5]である。

 前々回の東京2000mの勝ち方が素晴らしかったアカンサス(女王杯8着)と、ステイゴールドの下になる52キロのメルヴェイユドール(酒井学騎手。女王杯6着)が本線。

 いま、まさに絶好調=秋山真一郎騎手のピクシープリンセス(女王杯3着)、春の絶好調時に近いデキにもどったオールザットジャズ(女王杯5着)、動きの目立ったアスカトップレディ、前回、とてもムリと思えた1600mのターコイズSを0秒3差に突っ込んできた50キロのパワースポットにも手をのばしたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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