有馬記念が最終日で、キチッと区切りがついた方がいいという意見もあるが、生産も育成も、調教も立ち止まることはないから、競馬の回転はエンドレス。また、有馬記念は最終日ではない時代も長くあった。ジャパンCが創設されていないころのことで、最終日の方がいいという声はなかった気がする。
早くも来年に向けて再始動するために、クリスマスのために、有馬記念の結果が必ずしもかんばしくなかったファンのために、きょうのレースが用意されている。いつもと同じように立ち向かっていきたい。
阪神の1400mは、最近の東京コースの1400mに比べるとずっと前半の流れが速くなる。過去6回の前半3ハロン平均は「34秒1」。後半3ハロンは平均が「35秒1」。
「34秒1−11秒5−35秒1」のバランスで勝ちタイムの平均は「1分20秒1」だから、1600m、あるいは1200mのバランスが前後半ともに同じようになる阪神コースとすれば、前傾バランスになるのがこの1400mである。
先行して押し切ったのは、第1回のフサイチリシャールだけ。昨年のサンカルロ、2010年のキンシャサノキセキ、2007年のスズカフェニックスにも代表されるように、差しタイプの台頭が圧倒的に多い。
距離1400mに出走するのは初めてだが、この距離の方が切れ味がフルに生きると判断して、3歳ファイナルフォーム(父ディープインパクト)に期待したい。2走前の富士S1600mを自己最高の1分32秒5。追走して追い込んで2着したというより、なだめて行きたがるのをセーブしたから、最後に上がり33秒9の切れが発揮できた。上のダノンムロー、ファイナルスコアー、ダノンカスガなど、はっきり短距離タイプだったから、このディープインパクト産駒、これまでの出走はすべて1600〜1800mだったが、1ハロン短縮されてさらに切れ味が増すことを期待したい。好時計の出る秋の東京だったとはいえ、マイルに1分32秒5があればスピード能力に疑問はない。追い比べになってのR.ムーア騎手のプラスも期待していい。
人気の中心アノマイヤセプター(父キングカメハメハ)も1500m以下は[3-1-1-0]だから、この短距離路線に方向転換して大正解。まだ追い比べになってヨレたりする面はあるものの、こちらはC.ルメール騎手が前回につづき2度目の騎乗。フルに追っての味を生かしてくれるだろう。ファイナルフォームより先に行ける利もある。
この秋の成績もう一歩のため、人気落ちのガルボ(父マンハッタンカフェ)が特注馬。1400mには1分20秒台の記録が3回もある。いつも攻め馬は良く見せるが、今回はことのほかシャープな動きが光った。好位で流れに乗って、今回はバテないと思える。
以下、インプレスウィナー、サンカルロ、レオアクティブなどの差しタイプを相手本線に、先行タイプでは休み明けでも仕上がりに不安は少ないマジンプロスパー。久しぶりの1400mで好位でタメが利きそうなコスモセンサーを加えたい。
ファイナルフォームの人気しだいだが、大接戦と思えるので、人気をみながらクラレント、マルセリーナにも少し手を広げたい。