京都金杯は1600m。スピード優先の距離だから、どちらかといえば若い馬向き。過去10年、馬券に関係した計30頭の年齢は、4歳馬「11頭」、5歳馬「8頭」、6歳馬「8頭」、7歳以上馬「3頭」わずかな差とはいえ、若いグループ中心の結果が表れている。
一方、中山金杯は2000m。同じように年齢別の成績にしてみると、4歳馬が「6頭」、5歳馬「9頭」、6歳馬「8頭」、7歳以上馬「7頭」となる。これにはケタ違いにタフで、3回も馬券に絡んだアサカディフィートの成績が含まれることもあるが、京都金杯と比べると明らかにベテランの快走が目立っている。
もっとも、年齢表記はつい数日から一斉に変わったばかり。6歳が7歳になったからといって急にベテランになり、1週間前と能力が変化するわけもないから、この時期は年齢うんぬんはポイントではない。ただ、6歳が7歳になり、7歳馬が8歳馬と表記されるようになると、人気には影響してくる。これは馬券の上では大きなポイント。
明けて7歳となったが、1週間前と変わったところはない。だが、このレースが1週前(6歳時)に組まれていたなら、もっと人気だったかもしれない7歳タッチミーノット(父ダンスインザダーク)を中心にとりたい。
この馬、500キロ前後の大型馬ながら、公営時を合わせた全8勝のうち、春後半から秋にかけては1勝だけ。良績はとくに11月から2月に集中し、冬場は[5-1-1-1]。好走例もこの前後に片寄っている。太めになったり、筋肉が硬くなったりするタイプではないから、ポン駆けも利いて[1-2-0-1]。
脚の使いどころの難しいタイプだから、実は不器用そうにみえて小回りの中山は不得手ではなく、中山2000mには[1-1-1-0]の良績がある。鞍上の横山典弘騎手は、昨年末の最後のファイナルS(阪神)を勝ったが、実は隠れた正月男で、だいたいダッシュがいい。この重賞は、現役では最多タイの3勝を記録している。
相手筆頭は、格上がりの前回、オーシャンブルー(有馬記念2着)と好勝負を展開した上がり馬ダイワマッジョーレ(父ダイワメジャー)。秋の天皇賞を小差6着した同じく4歳の上昇馬ジャスタウェイ(父ハーツクライ)。ジャスタウェイとタッチミーノットは、秋の毎日王冠で0.1秒差の好勝負を展開しているが、当時の2キロの斤量差が今回は0.5キロになったから、タッチミーノットのほうが有利だろう。
相手妙味は、案外ラクに先行できそうなドリームセーリング、中山で3勝しているニシノメイゲツの2頭。連の押さえをタガノエルシコ、アドマイヤタイシとしたい。
京都金杯は、前回34戦目にして、はじめて逃げ切り勝ちを記録したヤマニンウイスカー(武豊騎手)に魅力大。確かに前回はノーマークの利はあったが、1分32秒1(46秒2-45秒9)はとてもフロックの中身ではない。56→53キロ。流れの落ち着くことの多い京都外回りの1600m。再度のマイペースも期待できる。