◆シンザン記念回顧 シンザン記念はエーシントップが優勝。相変わらずトモはこの時期の3歳馬では見たことがないくらい大きく、いいデキをキープしていました。前走の朝日杯FS時は出入りの激しい競馬となって持ち味を出せませんでしたが、今回はスムーズに先手を取っての逃げ切り。筋肉量が多くてスプリンターっぽい体型ですが、ツナギが長いぶんマイルくらいがベストです。メイショウボーラーでもそうでしたが、この時期ならもう少し長くても距離は保つかもしれません。ただ、ベストは1400m〜1600m位でしょう。もちろん能力は相当高いですし、短距離路線で長い活躍を見せそうです。
ヘミングウェイは馬体が大分シャープになって、良くなってきました。素質は高いものを持っていますし、まだまだ良くなってくると思います。タマモベストプレイは、いつもよりもちょっとテンションが高かった印象。ただ馬体は垢抜けてきましたし、一線級とやっても戦える力はついてきていると思います。マイル路線では今後も注目すべき1頭です。
カオスモスは馬体こそ素晴らしかったですが、外枠が不利だったと思います。その分伸びそうで伸び切れなかった感じです。馬場的には阪神のほうが合っていますし、アーリントンCあたりを使ってくるようなら勝ち負けでしょう。
レッドアリオンもようやく良くなってきました。なかなか勝ち切れなかった馬ですが、相手なりのところはありますし、一線級とやっても見劣らないものは持っています。アグネスキズナはなかなか見栄えのする馬体で、素質の高さを感じさせました。もっと絞れて馬がシャープになってくれば、もっと高いパフォーマンスを発揮できるはずです。
◆京都金杯回顧 勝ったダノンシャークはディープインパクト産駒にしては肉厚なのが特徴。そのため、少し力の要る馬場でも高いパフォーマンスを発揮できました。京都の外回りコース適性が高く、今後もこの条件なら強い競馬を見せてくれると思います。
2着のトライアンフマーチは張りが良くなって、筋肉の質も柔らかくなっていました。父のスペシャルウィークよりは母父ダンシングブレーヴが出ている感じです。高齢ですが、さらに良くなっているので、今年も重賞戦線で活躍できそうです。
サウンドオブハートは凄く良くなっていましたが、枠順に負けた感じです。フラットな条件なら結果は違っていたでしょうし、現在の牝馬戦線では上位の能力を持っていると思います。ネオヴァンドームは馬体自体良くなっていましたが、レースで内に入れられず、持ち味を出せませんでした。距離もやはり1800mがベストなようです。
【次走の注目馬】
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カオスモス 今回は外枠があだ。阪神のマイル戦がベスト。
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サウンドオブハート 今回は枠が不利だった。フラットなら巻き返す。
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ネオヴァンドーム 馬体は良くなっているし、京都芝1800mか2000mくらいなら。
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サカジロロイヤル トモの量がとてもあって、かなり能力は高い。1200mならオープンでもやれる器。
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