スマートフォン版へ

短距離馬としてのポテンシャルはかなりのもの/シンザン記念回顧

  • 2013年01月08日(火) 18時00分
◆シンザン記念回顧
 シンザン記念はエーシントップが優勝。相変わらずトモはこの時期の3歳馬では見たことがないくらい大きく、いいデキをキープしていました。前走の朝日杯FS時は出入りの激しい競馬となって持ち味を出せませんでしたが、今回はスムーズに先手を取っての逃げ切り。筋肉量が多くてスプリンターっぽい体型ですが、ツナギが長いぶんマイルくらいがベストです。メイショウボーラーでもそうでしたが、この時期ならもう少し長くても距離は保つかもしれません。ただ、ベストは1400m〜1600m位でしょう。もちろん能力は相当高いですし、短距離路線で長い活躍を見せそうです。

 ヘミングウェイは馬体が大分シャープになって、良くなってきました。素質は高いものを持っていますし、まだまだ良くなってくると思います。タマモベストプレイは、いつもよりもちょっとテンションが高かった印象。ただ馬体は垢抜けてきましたし、一線級とやっても戦える力はついてきていると思います。マイル路線では今後も注目すべき1頭です。

 カオスモスは馬体こそ素晴らしかったですが、外枠が不利だったと思います。その分伸びそうで伸び切れなかった感じです。馬場的には阪神のほうが合っていますし、アーリントンCあたりを使ってくるようなら勝ち負けでしょう。

 レッドアリオンもようやく良くなってきました。なかなか勝ち切れなかった馬ですが、相手なりのところはありますし、一線級とやっても見劣らないものは持っています。アグネスキズナはなかなか見栄えのする馬体で、素質の高さを感じさせました。もっと絞れて馬がシャープになってくれば、もっと高いパフォーマンスを発揮できるはずです。

◆京都金杯回顧
 勝ったダノンシャークはディープインパクト産駒にしては肉厚なのが特徴。そのため、少し力の要る馬場でも高いパフォーマンスを発揮できました。京都の外回りコース適性が高く、今後もこの条件なら強い競馬を見せてくれると思います。

 2着のトライアンフマーチは張りが良くなって、筋肉の質も柔らかくなっていました。父のスペシャルウィークよりは母父ダンシングブレーヴが出ている感じです。高齢ですが、さらに良くなっているので、今年も重賞戦線で活躍できそうです。

 サウンドオブハートは凄く良くなっていましたが、枠順に負けた感じです。フラットな条件なら結果は違っていたでしょうし、現在の牝馬戦線では上位の能力を持っていると思います。ネオヴァンドームは馬体自体良くなっていましたが、レースで内に入れられず、持ち味を出せませんでした。距離もやはり1800mがベストなようです。

【次走の注目馬】
カオスモス
 今回は外枠があだ。阪神のマイル戦がベスト。

サウンドオブハート
 今回は枠が不利だった。フラットなら巻き返す。

ネオヴァンドーム
 馬体は良くなっているし、京都芝1800mか2000mくらいなら。

サカジロロイヤル
 トモの量がとてもあって、かなり能力は高い。1200mならオープンでもやれる器。

「馬券の教科書」

新刊「馬券の教科書」

 No.1予想のパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による新刊「競馬で勝てる馬券の教科書」が、メタモル出版から発売されました。

「本書の血統や馬体に関する圧倒的な知識は、競馬関係者でも参考になる」と、矢作調教師も推薦する本書は、競馬場・血統・パドックの見方・新聞の見方・馬券の買い方などの詳細なデータを掲載し、詳しく解説。さらに、著者が最も得意とするパドック分野では、パドックで見るべきポイントと手順や、返し馬を見るポジションなどを惜しげもなく披露しています。

 競馬で勝つための思考や知識が身につく「馬券の教科書」、GI戦線のお供にぜひどうぞ!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

馬券総合倶楽部にて予想提供中!

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング