血統を馬券に活用しやすいレースの1つに、有力馬や出走馬の多くが「前走までとはまったく異なる条件に出走する」ケースがあげられます。
先週の未勝利戦は芝1400m以下のレースが1つもありませんでした。芝短距離で好走していた人気馬も仕方なく「前走とはまったく異なる条件」といえるダートに出走するケースも増えてくるのです。
たとえば、1月6日の1レースの未勝利戦(中山ダート1200m)断然の1人気に支持されたのは1.5倍のショウナンバグース。前2走はいずれも勝ち馬と同タイムの2着でした。
ただし、近2走はいずれも芝のレース。同馬の父はショウナンカンプ。そして母母父はサンデーサイレンス。芝向きのスピードを強化する配合ですが、逆に馬力が要求されるダートではスピードを削がれる配合になります。結果は6着に失速。
このレースを勝利したマイネルルークスの母ダークエンディングの父はダート短距離の名血フォーティナイナー系のエンドスウィープ。ダートの本場アメリカで生産された馬です。ちなみに同馬も前走までは芝で出走していた馬。
2着のクリノサトパントとも前走は芝のレースで大敗した馬。母マルターズベーブも米国で生産された繁殖牝馬で、その父はアメリカの2冠馬カリズマティック。3連単は353倍。
たしかに、戦歴だけを見れば、ショウナンバグースが断然なのかもしれませんが、ちょっとした血統の知識があれば危険なことは簡単にわかります。
芝からダート変わりの適性を見抜くクイズが多発する今の時期の未勝利戦は、血統を重視するプレイヤーにとっては楽しみな季節のひとつといえるでしょう。
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