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血統を存分に活かせる未勝利戦

  • 2013年01月11日(金) 12時00分
 血統を馬券に活用しやすいレースの1つに、有力馬や出走馬の多くが「前走までとはまったく異なる条件に出走する」ケースがあげられます。

 先週の未勝利戦は芝1400m以下のレースが1つもありませんでした。芝短距離で好走していた人気馬も仕方なく「前走とはまったく異なる条件」といえるダートに出走するケースも増えてくるのです。

 たとえば、1月6日の1レースの未勝利戦(中山ダート1200m)断然の1人気に支持されたのは1.5倍のショウナンバグース。前2走はいずれも勝ち馬と同タイムの2着でした。

 ただし、近2走はいずれも芝のレース。同馬の父はショウナンカンプ。そして母母父はサンデーサイレンス。芝向きのスピードを強化する配合ですが、逆に馬力が要求されるダートではスピードを削がれる配合になります。結果は6着に失速。

 このレースを勝利したマイネルルークスの母ダークエンディングの父はダート短距離の名血フォーティナイナー系のエンドスウィープ。ダートの本場アメリカで生産された馬です。ちなみに同馬も前走までは芝で出走していた馬。

 2着のクリノサトパントとも前走は芝のレースで大敗した馬。母マルターズベーブも米国で生産された繁殖牝馬で、その父はアメリカの2冠馬カリズマティック。3連単は353倍。

 たしかに、戦歴だけを見れば、ショウナンバグースが断然なのかもしれませんが、ちょっとした血統の知識があれば危険なことは簡単にわかります。

 芝からダート変わりの適性を見抜くクイズが多発する今の時期の未勝利戦は、血統を重視するプレイヤーにとっては楽しみな季節のひとつといえるでしょう。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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