競馬が絶対的な基準で勝敗を決するスポーツではない以上「相手関係」は重要だ。同じような番組があるなら、成績上位馬がより少ないレースに使った方が当然勝つ可能性は高くなる。
こうした情報分析能力に秀でた厩舎は成績も伸びる。矢作厩舎などはその典型で、日経新春杯を格上挑戦で勝ったカポーティスターや、昨年暮れに朝日チャレンジCから1週前倒しで金鯱賞に使い、2着に入ったダイワマッジョーレなど、相手関係を吟味してレースを選択し、結果を出した例は枚挙にいとまがない。
ここで気になるのはアメリカJCCに出走する陣営だ。条件的に日経新春杯とAJCCは同じGIIで、距離、施行時期も似通ったレース。条件馬が大挙出走した日経新春杯とルルーシュやナカヤマナイトが出走するAJCC…、天秤にかければ、1週前倒しして日経新春杯を使った方が勝ちやすかったと思われるのになぜ、それをしなかったのか。もしや情報分析能力に欠けていた?
「いや、日経新春杯の方が相手が楽なのは分かってましたけど、京都はあまり成績が良くないですし、反対に中山は得意ですからね。今年は中山を中心に攻めていこうと思っているんです」と話すのはマルカボルトを出走させる羽月調教師だ。
勝ったトーセンジョーダンから0秒3差だった11年AJCC(6着)、ヴィクトワールピサの4着だった同年中山記念。中山に相性がいいのはもちろんのこと、強敵相手の方が燃えるタイプ?
「1週前はそんなにやるつもりじゃなかったのに好時計が出た。体調もバッチリです」と羽月調教師。相手が強いと知っていながら、メンバー手薄な日経新春杯に逃げなかったこのマルカボルト。勝算あっての出走だけにマークは怠れない。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
※本日は『吉田竜作マル秘週報』は、先週3日間開催のため、今週の更新は17日(水)となります。ご了承ください。
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