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格下タイプほど強い東京新聞杯

  • 2013年01月29日(火) 12時00分
 ここ数年、東京新聞杯の特別登録が出るたびに「準オープンを勝ちたての馬はいるか?」と探すのだが、今年もいなかった。

 というのも、2〜3年前に「東京新聞杯は前走準オープン組がきている」ということに気付き、そこから買い始めたのだが「気付いたときが終わり」の典型でプロヴィナージュ→フラガラッハと大敗し、昨年は該当馬自体がいなかったのである。そして今年もいなかったということだ。

 気付いたタイミングとはちょっと違う期間設定になってしまうが、過去10年の前走クラス別成績はこんな感じ。

※左から前走クラス、勝率、連対率、単複回収率
【1600万下】25.0%、33.3%、280円、131円
【OP】6.0%、18.0%、146円、103円
【G3】3.3%、8.2%、7円、84円
【G2】8.3%、8.3%、85円、70円
【G1】6.3%、6.3%、71円、75円

 理屈に合わないほど、前走クラスが下位の組が好成績となっている。斤量云々というより、「格より勢い」的なことになっているのだろう。

 この中でも一番扱いが厄介なのが前走G3組だ。実は直近の4年、のべ23頭が出走して1頭も馬券に絡んでいない。09年は1,4番人気馬が、昨年は1、2、3、5番人気馬がこの組だったが、いずれも崩れている。

 5年前には前走G3組が2、3着しているのだが、その2頭は前走12着と8着で、東京新聞杯では13番人気と12番人気。まったく常識では対応できない。

 今年は前走G3組が5頭いるが、この中から5年前のような激走馬が出てくるのか? それとも無理にそこを狙うより明らかに成績の良い前走オープン特別組(登録12頭→最終的にはもっと少なくなるはず)から◎を選ぶべきなのか。それが東京新聞杯の予想のスタートとなる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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