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白嶺S

  • 2013年02月01日(金) 18時00分
 能力にバラつきがあって不思議ないフルゲート16頭立てだが、トップハンデ57キロのセイカフォルテと、最軽量52キロのタツパーシヴを別にすると、残りの14頭はすべて「54〜56キロ」に集中している。そのうち55キロの馬が10頭もいる。

 能力接近はたしかだが、前3走以内に1000万条件からこのクラスに昇級してきた馬がメンバー中半分の計「8頭」も存在する点に注目すると、ハンデ差をつけようがない組み合わせだから…ともいえる。仮にそっくり同じこの組み合わせで2〜3戦したなら、おそらくこういうみんな同じようなハンデはありえない。

 このクラスに上がってまだ良績とまではいかないが、通用するメドがたちかけていて、57キロのセイカフォルテ(格上がりの前々回を56キロで2着。しかし、前走は57キロで13着)と比較するならややハンデ有利、そんな馬を中心に取りたい。

 タイガースラム(父ゴールドアリュール)は、格上がりの前々回こそ良績なしの京都ダート[0-0-2-6]で凡走したが、前走は前半1000m通過61.1秒の決して楽ではないペースで、勝ったトミケンドールにぴたっとマークされながら逃げ粘った。阪神1800mダートを自己最高の1分51秒0で3着に残っている。

 7歳馬ながら、前々回も、前回も自身の1800mの時計を短縮しているから、タフなゴールドアリュール産駒らしく、また、セン馬らしく地道にパワーアップしている。

 580キロ前後の超大型馬で、もちろん大跳び。初コースになった3走前、この東京ダート1600mを1分37秒2で快勝している。時計は平凡だったが、自身の上がりは36.3〜12.5秒。2番手抜け出しの3馬身半差圧勝。まだ余力があった。のびのび走れる広い東京ダートが合っていたことは間違いない。

 今回は、当時以上にビシビシ追っての東京への遠征。3走前はマイナス20キロで馬体重570キロだったが、これだけ追って輸送があれば、冬場とはいえ再び570キロ前後に絞れてくる可能性が大きい。3歳未勝利時、2戦目にダート1400mを1分25秒4で乗り切って3着だからスピードはある。そのとき0秒3差し切ったのが、京都の11RすばるSで上位人気に支持されているマルカベンチャーである。

 目下2連勝の上がり馬で、4歳の素質馬フレイムオブピース(おそらくマイルのほうが合っている)と、前々回のダート東京1600mの勝ち方が鮮やかだった5歳サミットストーンが相手本線。以下、ヴィンテージイヤー、エーシンポルックス、セイカフォルテが連の相手。

 大穴には初ダートでも芝より合っているのではないかと思われるエチゴイチエ(父ネオユニヴァース。ハーツクライといとこ同士。初登場ブノワ騎手)を少し買いたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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