【チューリップ賞】
クロフネサプライズ
1着のクロフネサプライズは迫力こそありませんでしたが、休み明けながらきっちりと仕上がっていました。レースでは前残り馬場で単騎逃げ。力の要る馬場もクロフネ産駒だけに合っていました。かなり恵まれたところはありましたが、直線で最後は突き放していたように能力も伴っています。ハナを切らなくても競馬ができますし、パワーを要求される馬場状態なら本番でも期待が持てます。
2着のウインプリメーラはそつなくまとまっている感じの馬体です。筋肉に柔軟性があり、本質的には軽い馬場の方が向いていそうな感じです。この馬も先行力があるので、前が有利な馬場や流れでは警戒が必要です。
3着のアユサンはまだ絞れるくらいの体付きでしたが、ディープインパクト産駒らしいバネがあって良い馬です。内枠の利もありましたが、楽なポジションを取れたのは収穫で、良化が見込める本番では怖い存在になりそうです。
4着のヴィルジニアは手先が軽くて回転の速いフットワークが特徴。ガリレオ産駒ですが、もっと軽い馬場でも良いかも知れません。今回は権利に届きませんでしたが、いずれは一線級とも戦える馬です。
ローブティサージュ
6着のウリウリはだいぶんマシになってきました。先々はもっと良くなりそうな馬ですが、現時点でも自己条件ならやれそうです。
7着のレッドオーヴァルは馬体重が減っていて、見た目には特に良く見えませんでした。距離も1400m位の方が合っている印象です。
9着に敗れてしまったローブティサージュは馬体に迫力がでて、かなり良くなっていました。状態としては阪神JF時よりも上だったと思います。今回は枠順が悪かったですし、前半の折り合いに苦労してポジションが悪くなったことも影響しています。本番へ向けての加点要素は多いですし、次は本来の走りを見せてくれると思います。
【弥生賞】
1着のカミノタサハラは正にディープインパクト産駒の走る形で、能力はかなり高いものを持っています。ただ、中山よりは東京の方が向いているタイプで、その分今回は評価を下げてしまいました。レースでは鞍上が早目に追い出して、コース適性の分を補う騎乗を見せました。これによって皐月賞の最右翼に躍り出たわけですが、個人的には皐月賞よりもダービーの方で期待したいと思います。
2着のミヤジタイガはグンと馬体が締まって、筋肉の張りも良くなっていました。フロックではないでしょう。コース適性が高いですし、本番でも警戒が必要です。
3着のコディーノは柔らかみが戻って正にバネの塊という感じの馬体でした。弾け切れなかったのは休み明けの分もあるでしょうし、使われた次走は当然巻き返します。
4着のエピファネイアは悪いところが全部出てという感じです。使われて煩くなる馬ではありませんし、本番では巻き返してくるでしょう。
5着のキズナはそつなく仕上がっていましたし、馬場も合っていたのでこの着順は物足りないところです。
6着のヘミングウェイはグンと馬が良くなっていました。ゲートで後ろ扉を蹴っている時にスタートを切られ、出遅れてしまったのがすべてでしょう。今回はダメでしたが、一線級が相手でも戦えるくらいに成長しています。
【次走の注目馬】
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ローブティサージュ次走へ向けての加点材料が多いし、本番では勝ち負け。
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コディーノ次走で筋肉に張りが出てくれば勝ち負けできる。
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エピファネイア今回は度外視しても良い内容。次走は巻き返し。
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ヘミングウェイ一線級相手でも戦える馬体に成長。次走は巻き返す。
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