昔は皐月賞トライアルというと、弥生賞が堅くてスプリングSは波乱余地があるというイメージが強かった。しかしこの10年でいうと、スプリングSは1番人気馬が[3-3-2-2]、全馬均等買い時の回収率が単42%・複66%となっている。すっかり堅いレースという印象だ。
しかし、今年小波乱くらいは起きてもおかしくないのではと個人的には見ている。そこの鍵は、1番人気馬にある。
先述した通り、スプリングSの1番人気馬は過去10年で6頭が連対した。しかし、1番人気馬を前走着順別に見てみると、こうなるのである。
前走着順、着度数
前走1着 1-0-2-2/5頭
前走2着 0-3-0-0/3頭
前走3着 2-0-0-0/2頭
前走で2、3着に惜敗してなおスプリングS1番人気という馬は5頭とも連対を確保したのだが、前走を勝ってスプリングSで1番人気という馬は5頭いてアンライバルドが勝っているのみだ。ローズキングダムとショウナンアルバが3着、コスモサンビーム5着、ペールギュント6着となっている。
複勝率でいえば60%ということになるが、ローズキングダムあたり単勝1.4倍だった馬。そうでなくても、1番人気馬が3着でよいという話にはならないだろう。
ちなみに2番人気馬はというと、
前走1着 1-0-1-4/6頭
前走2着 1-0-1-0/2頭
前走3着 1-0-0-0/1頭
前走4着 該当馬なし
前走5着 0-0-0-1/1頭
で、こちらも前走惜敗組のほうが安定している。ちなみに過去10年の1〜2番人気馬は全馬前走オープンに出走しているので、オープン惜敗馬と条件戦優勝馬の間で前者が勝るといった理由によるものではない。
今年の人気は当日になってみないと定まらないが、ロゴタイプ、タマモベストプレイ、フェイムゲームのいずれかが1〜2番人気に収まるだろう(netkeibaの予想オッズもいまのところそのように推移している)。3頭もいるのでどれかが来てしまうという可能性はあるが、これまでの傾向を踏襲するようだと、1着が別な馬であったり、3頭のうち1頭くらいしか馬券に絡まないといったことは十分にありうる話だ。