弥生賞5着で本番の権利取りに失敗したキズナが引き続き武豊でGIII毎日杯(23日=阪神芝外1800メートル)に参戦を表明。賞金加算をして「何が何でも皐月賞へ」(佐々木調教師)という意気込みを見せている。
一方で「間隔が空き過ぎてしまうより、詰めて使った方がいい」(木原調教師)という理由から共同通信杯馬メイケイペガスターは土曜(16日)の若葉S(阪神芝内2000メートル)へエントリー。これより少し前のタイミングで報道された武豊とのコンビではなく、「藤岡佑で若葉Sから皐月賞に向かう」と発表された。
水面下の状況ははっきりしないが、ドバイ遠征のトレイルブレイザー、ファリダットの手綱を取るなど、ノースヒルズと武豊の結びつきはここにきてさらに強固なものになっている。こうした背景を考えれば、武豊がキズナとの可能性を選択し、メイケイに断りを入れたのだろう。もちろん武豊にとっては“背水”の選択。キズナで賞金を加算できなければ皐月賞の騎乗馬がいなくなってしまうのだから…。
同時に、メイケイペガスター陣営にも少し同情してしまう。ここまで鞍上の件で引っ張られてしまうと騎手の選択肢が限られてしまう上に、コンビを熟成させる時間もなくなる。今回は不幸中の幸いか、トライアルを経験できるが、これが本番直前だったら…。木原調教師も胃の痛い毎日だったことだろう。
鞍上確保に頭を悩ますクラシック戦線だが、厩舎にとっては一頭でも多く出るに越したことはない。松田博厩舎は現時点でクラシック出走が確定しているのはラウンドワールドくらい。口には出さないが、トレーナーも「もっと」の気持ちは当然あるだろう。その表れなのか、最近になって松田師の口からよく聞かれるのがライジングゴールドの馬名だ。
昨年11月17日、京都芝外1800メートル未勝利戦を勝ち上がって以来、放牧に出されていたが、7日に帰キュウ。ダービー出走を目指して再び歩みを始めた。たかが1勝馬と侮るなかれ。この未勝利戦は掲示板の他4頭だけでなく、出走14頭中9頭が勝ち上がった(10日終了時点)、言うなれば“伝説の未勝利戦”。次回はこのライジングゴールドの可能性について詳しく触れてみたい。
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