GI週だが、敢えてマーチSについて書いてみたい。
中山の重賞では中山牝馬Sが期待ほど荒れなかった今年だが、波乱の多い重賞というとマーチSも負けていない。
昨年・一昨年は1〜3着馬がすべて6番人気以下。それ以前も毎年6番人気以下が1頭は絡んでいる。過去10年のうち9年は6番人気馬の連対があり(うち5回は連対馬がともに6番人気以下)、残る1年(2004年)も8番人気馬が3着となっている。
単純に言うと、1〜5番人気馬の馬連ボックス10点が10年中9年ハズレているわけで、3連単のボックス60点は10年すべてハズレ(3連単導入前も含まれるが)という勘定になる。本命党にとってはやりづらい重賞だろう。
阪神で行われた2011年も結局荒れたので、コースに起因するものというよりレースの条件そのものが荒れやすいということなのだろう。同じハンデGIIIでもシリウスSはさほど荒れないので、1800mという距離や前後の時期にあるレースとの関係が影響しているのではと思う。
人気薄を買うという前提で予想をする際、重要なのはハンデに惑わされないということだ。マーチS過去10年の6番人気以下馬に限定しても、斤量増減別成績は以下のようになっている。
種別 勝率 連対率 単回収率 複回収率
増減無し 0.0% 10.7% 0 88
今回増 15.0% 25.0% 202 183
今回減 3.6% 10.9% 76 115
前走に比べて斤量が減った馬も複勝率はプラスだが、勝率・連対率・単回収率は低い。また、斤量減組の複回収率は昨年3000円台の配当を出したメイショウタメトモ1頭に大きく依存しており、同馬を除くと一気に59%になってしまう。
「このハンデではおいしくない」と思われている馬こそ、実はおいしいという風に考えておくのがよさそうだ。