今年の大阪杯には、エイシンフラッシュ、オルフェーヴル、ローズキングダムと3頭のGI馬が登録している。
オルフェーヴルは、天皇賞・春の大敗こそあったものの基本的には競馬界の頂点付近を走り続けている馬。エイシンフラッシュは勝てない時期が続いたが、天皇賞・秋で復活した馬。ローズキングダムは長い不振に苦しむ馬。同じGIでも立場はそれぞれだ。
今回は、「GIを勝った馬がその後に出走したGII」という条件で過去のデータを見てみよう。3歳以上かつ牡馬の出られる芝GIを勝った馬は2003年以降のべ130頭。それらの馬がその後に出走したGIIは、合計で188走(GIを複数回勝った馬がその後出走したGIIは、二重三重にはカウントせず1走とする)。その人気順別成績がこちらだ。
人気 着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1番人気 21-14-4-14/53 39.6% 66.0% 73.6% 71 87
2番人気 3-5-8-16/32 9.4% 25.0% 50.0% 39 81
3番人気 6-1-5-9/21 28.6% 33.3% 57.1% 179 117
4番人気 1-1-2-16/20 5.0% 10.0% 20.0% 41 60
5番人気 0-2-3-17/22 0.0% 9.1% 22.7% 0 92
6番人気 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 157 41
7番人気 0-1-0-10/11 0.0% 9.1% 9.1% 0 41
(8番人気以下に3着は3頭いるが連対はなし)
短距離まで含めたデータだがご容赦いただきたい。ちなみに全馬の回収率は単57%・複89%で複はまずまず高いが単はおいしくない。
これを見るに、GI馬でありながらGIIで人気にならなくなると、かなり状況は厳しいことが分かる。マイネルキッツ(日経賞6番人気1着)のような例もあるが、4〜7番人気だと連対率で10%前後。8番人気以下では連対なしだ。ローズキングダム(昨年のGIIは4、3番人気だった)はいよいよ崖っぷちという感じだ。
ただ、人気になる馬も回収率ベースではあまりぱっとしない。注目度が高い馬は過小人気にはなりようがないということだ。これは単複の回収率だが、連勝系の馬券においても似た現象は起きているはず。オルフェーヴルのような馬を軸にする場合は、ヒモに人気薄で配当妙味のあるタイプを積極的に組み合わせていくことが必要だ。