今週は開催替わりの週。よく「開催替わりは逃げ・先行馬有利(芝コース)」などというが、それは本当なのか、福島コースをサンプルに調べてみたい。
対象とするのは、過去10年(93年以降)・6〜7月福島開幕週の芝1200m戦。対象期間内にのべ52レースが組まれ、765頭が出走している。
いきなりだが、脚質別の連対率と単勝・複勝回収率は次の通り。
連対率 単回収率 複回収率
逃げ 48.1% 589% 191%
先行 27.1% 68% 110%
差し 7.8% 50% 61%
追込 1.6% 0% 6%
ちなみに「追込」(多くはペースに付いていけなかった馬だが)はのべ243頭のうち1着はゼロで2着が4回。3着もゼロ。芝1200mで買った馬が後方にいたら、その時点でハズレたと考えていい。
さて、本題の脚質別成績だが、やはり逃げ馬が良いのは明らか。「どの馬が勝つのか」を当てるのではなく、「どの馬が逃げるのか」を当てるゲームだと思って馬券を買った方がいい。
もうひとつ、脚質とも関係のあるところで枠番別(馬番ではなく、枠番)の成績を見てみると、連対率トップが1枠で単勝・複勝回収率トップが2枠。両回収率の2位がともに3枠。つまり「迷ったら内から買え」ということになる。結果としてハナに行けた馬はどの枠でも好走しているのだが、その直後に構えた馬は、内枠からレースを進めたケースの方が強いようだ。
最後にちょっとだけ中距離戦の話も。芝中距離戦も前掲1200m戦データと同じような先行有利。しかも、枠番別成績を見ると、中距離戦の方が内枠有利の傾向が強い。毎年土日で2〜3頭は1枠から連対馬が出て、しかも1着の比率が高く、さらに人気薄も飛んでくるという良いことづくめな状況だけに、「迷ったら枠番1か馬番1・2も塗る」という戦法を覚えておこう。