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netkeiba

福島開幕週・芝コースの狙い方

  • 2003年06月16日(月) 19時33分
 今週は開催替わりの週。よく「開催替わりは逃げ・先行馬有利(芝コース)」などというが、それは本当なのか、福島コースをサンプルに調べてみたい。

 対象とするのは、過去10年(93年以降)・6〜7月福島開幕週の芝1200m戦。対象期間内にのべ52レースが組まれ、765頭が出走している。

 いきなりだが、脚質別の連対率と単勝・複勝回収率は次の通り。

   連対率 単回収率 複回収率
逃げ 48.1%  589%  191%
先行 27.1%  68%   110%
差し 7.8%   50%   61%
追込 1.6%   0%    6%

 ちなみに「追込」(多くはペースに付いていけなかった馬だが)はのべ243頭のうち1着はゼロで2着が4回。3着もゼロ。芝1200mで買った馬が後方にいたら、その時点でハズレたと考えていい。

 さて、本題の脚質別成績だが、やはり逃げ馬が良いのは明らか。「どの馬が勝つのか」を当てるのではなく、「どの馬が逃げるのか」を当てるゲームだと思って馬券を買った方がいい。

 もうひとつ、脚質とも関係のあるところで枠番別(馬番ではなく、枠番)の成績を見てみると、連対率トップが1枠で単勝・複勝回収率トップが2枠。両回収率の2位がともに3枠。つまり「迷ったら内から買え」ということになる。結果としてハナに行けた馬はどの枠でも好走しているのだが、その直後に構えた馬は、内枠からレースを進めたケースの方が強いようだ。

 最後にちょっとだけ中距離戦の話も。芝中距離戦も前掲1200m戦データと同じような先行有利。しかも、枠番別成績を見ると、中距離戦の方が内枠有利の傾向が強い。毎年土日で2〜3頭は1枠から連対馬が出て、しかも1着の比率が高く、さらに人気薄も飛んでくるという良いことづくめな状況だけに、「迷ったら枠番1か馬番1・2も塗る」という戦法を覚えておこう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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