桜花賞に向かうにはいくつかのルートがある。チューリップ賞、フィリーズレビュー、アネモネSというトライアル、そしてフラワーCが主要ルートだ。
今年はこの4レースで、いずれも1番人気馬が敗れた。優勝したのは各レースの2番人気馬か3番人気馬である。
このようなケースはどのくらいあるのだろうか?
フィリーズレビューというレース名ができた2001年以降でいうと、2002年と2010年が同様だった。
2002年はアネモネSで1番人気8着だったアローキャリーが13番人気で優勝し、2着に7番人気のブルーリッジリバー。1番人気以外で前記4レースを勝った4頭は5、6、13、16着だった。
2010年はチューリップ賞で1番人気2着だったアパパネが1番人気1着。2着にフラワーC3番人気1着のオウケンサクラ。フラワーC以外の3レースを勝ってきた馬は4、7、16着。
前者はステップレースの結果を反映して大荒れ、後者は馬連については堅めの決着だが、3着は11番人気のエーシンリターンズ。主役無き桜花賞は、やはりすんなりとはいかない。
さらに今年は、前記4レースの1番人気馬のうち掲示板に踏みとどまったがアネモネSのサクラディソール(3着)のみ。チューリップ賞のレッドオーヴァル7着、フィリーズレビューのサンブルエミューズ11着、フラワーCのカラフルブラッサム7着と重賞1番人気馬はすべて大崩れした。
3重賞の1番人気馬がすべて掲示板を外したのは、チューリップ賞が重賞となった94年以降はじめて。それどころか、3着以内が無かったこともはじめてで、連対馬がいなかったことも94年だけ(3着馬が2頭)なので、今年は我々が初めて経験するレベルの「主役なき桜花賞」ということになる。
この状況下で、わざわざ人気サイドの馬券を買うのはつまらない。最低でも2010年(ちなみに3連単は4万円弱)のレベル、本音としてはもっと上を狙っていきたい。