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正に次元の違う走り/大阪杯パドック回顧

  • 2013年04月02日(火) 18時00分
 大阪杯はオルフェーヴルが断然人気にこたえて優勝。パドックではまだ余裕残しの仕上げも、筋肉の張りなどは上々でした。何より、この馬の良いところは後肢の蹴り返し。後肢を踏み込んでから後ろに蹴り放つ力が異常に強く、それが力強くというよりはスッと軽く動いて見えるのが特徴です。

 レースではきっちり折り合いをつけて3コーナー過ぎから一気に加速。休み明けの分反応が鈍いところがあって、鞍上の手はいつもよりも動いていましたが、そこからレースの上がり33.7秒を33.0秒の脚を使ってねじ伏せました。文字通りの完勝ですし、今日の状態でそれができたというのは正に次元の違いを見せつけたということでしょう。次走はまだ未定のようですが、どこに行っても期待できると思います。

 2着のショウナンマイティは腹周りに余裕がありましたが、全体的にはどっしりとして良い雰囲気でした。レースでは一度使われたことでガス抜きができたのか、きっちりと折り合えましたし、直線では持ち前の末脚で、ロスの無い競馬をしたエイシンフラッシュを捉え切りました。
能力はもちろん高いものをもっていますし、今年は去年よりも馬が良くなっているので、どこかでタイトルが期待できるのではないかと思います。

 3着のエイシンフラッシュはあまり休み明けに動く印象はないですが、今回はきっちりとした仕上がり通りの動きを見せてくれました。この感じなら次走は更に良くなりますし、予定されている香港でも良い結果を残せそうです。

 4着のトウカイパラダイスは、正直このメンバーでは見劣りしましたが、レースでは良く頑張ったと思います。自己条件、もう少し長めの距離ならという感じです。

 5着のダークシャドウは状態自体良かったと思いますが、一番良かった頃に比べると近走は物足りない印象。馬券的にはメンバー次第という感じです。

 6着のヴィルシーナは大分さびしくなっていた昨秋に比べると、ふっくらして良いデキでした。馬自体も良くなっていますし、休み明けを叩かれた次走は反応も良くなって本来の力を出せると思います。また、今回はダメでしたが、素材的には古馬の牡馬が相手でも通用しそうです。

【次走の注目馬】
イーリス
今回は消極的な競馬。叩かれた効果で次走は巻き返し。

ドリームクリスタル
今回が初戦だったが良く走った。まだ余裕があったし、次走は上位争い。

ゴールデンヒーロー
まだ少し体に余裕があった。次走、絞れて良馬場なら。

サンライズスマート
ダート馬にしては軽さが武器なので、もっと脚抜きの良い軽い馬場で。

ヴィルシーナ
ふっくら好馬体。ただ、休み明けの分反応が鈍かった。これを使って確実に良化しそう。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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