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ハーツクライと人気の関係

  • 2013年04月05日(金) 12時00分
 ハーツクライは「人気だと信用出来ないが、人気落ちならおいしい馬」を数多く出す種牡馬です。

 5人気以下の単勝、複勝回収率は95%を越えますが、4人気以内の単勝回収率は71%と水準以下。

 昨年末の阪神JFもハーツクライ産駒のコレクターアイテムは1人気を裏切り4着に敗れましたが、10人気のレッドセシリアが3着に激走した現象も典型例といえるでしょう。

 もちろん、馬は人気を理解するはずがありません。けれども、人気では信用出来ないが、人気薄ならば期待値が上がる現象を示すのは「強敵相手でも高いパフォーマンスを発揮する能力を秘めるが、弱い相手にもアッサリと取りこぼすモロさ」を持った馬を出しやすいことも大きく影響しているでしょう。

 つまり、高い能力を秘めながら、安定した着順を出せない産駒を出しやすい種牡馬は「馬場や展開によって発揮できる能力が大きく変わるタイプ」や「思い切った乗り方だと能力を発揮できるタイプ」が多く出る傾向にあるわけです。

 思い起こせば、ハーツクライの現役時代も思い切った乗り方で有馬記念を制しましたし、代表産駒のウインバリアシオンも思い切った後方待機のダービー、菊花賞ではオルフェーヴルの2着を拾っていました。

 桜花賞に出走予定のコレクターアイテムは、近2走人気を裏切っていますが、スピード優先の内伸びレースのため、スタミナ型の差しを封印されてしまったのも敗因のひとつ。

 阪神JFよりもコース変更で3m近く直線が伸びることと、開催後半で馬場が摩耗していることによって、スタミナ型の差しが活きるようになれば、阪神JFよりもパフォーマンスを上げる可能性は高いでしょう。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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