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着差以上の完勝/ヴィクトリアマイルパドック回顧

  • 2013年05月14日(火) 18時00分
ヴィルシーナ

ヴィルシーナ

ホエールキャプチャ

ホエールキャプチャ

 ヴィクトリアマイルは1番人気のヴィルシーナが優勝。ディープインパクト産駒にしては可動域が狭めで、ピッチの速い走りをするタイプ。パドックでもカチッとした歩様で、後肢の踏ん張りが非常に力強く良いデキでした。ただ、返し馬でアクシデントが。鞍がずれたのか、走り出してから上に何度も飛び跳ねてロデオのような状態に。輪乗りでも下馬して、一瞬故障かと思わせましたが、鞍を直して普通に出走してきました。レースでは僅差ながら勝ち切りましたが、僅差になったのはこの出来事もある程度影響していると思います。着差以上の力差があったと思います。能力が非常に高い馬ですし、堅実に力通り走るので、今後も適切な条件なら大崩れすることはなさそうです。

 2着のホエールキャプチャは持ち直して良くなっていましたが、それにしても良く走ったと思います。この条件は非常に適性が高いですね。ただ、この後はなかなか良い条件がありませんし、条件的に厳しくなってくるのではないかと思います。

 3着のマイネイサベルは細身ながら張りの良い好馬体。特に返し馬に行ってからの動きは良かったと思います。この馬の調子はパドックで見るよりも調教や返し馬の動きを見た方が分かりやすいので、それらのファクターに注目して欲しいと思います。

 4着のジョワドヴィーヴルは調教の動きに柔らかさが出て復活の気配がありました。当日のパドックではまだ毛ヅヤなどが本物ではありませんでしたが、それでも4着に食い込んでくるあたり、非常に能力の高い馬です。秋くらいにはもっと良くなってくると思います。

マイネイサベル

マイネイサベル

ハナズゴール

ハナズゴール

 5着のドナウブルーはトモの張りが良くなって、背中にも力強さが出ていました。最後に急坂の無いコースでは良く走っているので、条件次第で今後も上位争いに持ち込んでくるでしょう。

 6着に敗れたハナズゴールは、この馬にしてはふっくらとした好仕上がりで、バネ感たっぷりの馬体でした。返し馬でも元気が良く、ヴィルシーナの返し馬が良くなかったので、これなら勝てると思いましたが、レースでは直線で狭くなったり、もたれたりして伸び切れませんでした。レース後、すぐに息が入っていたということで、力は出し切っていないので、安田記念に出られれば再び狙ってみたいと思います。

 10着のアロマティコは馬体が絞れてトモの張りも素晴らしく、グンと良くなっていましたが、ちょっと距離が足りなかった感じです。近走はもちろんですが、秋のエリザベス女王杯辺りは非常に楽しみです。

 11着のイチオクノホシは柔らかみが目立つ馬体で良いデキでしたが、レースでは伸び切れず。現状は1400mの方が合っているのかも知れません。

 12着のレインボーダリアは返し馬でさすがの脚力を見せていましたが、距離が足りなかったのと、時計の速い馬場が合わなかった感じです。

 13着のオールザットジャズは良くなっていましたが、これも距離が足りなかった感じです。

サウンドオブハートの脚元

サウンドオブハートの脚元

 14着に敗れたサウンドオブハートは、上体こそできていましたが、脚元が限界だったということでしょう。パドックでは左前脚の裏筋腫れが非常に目立っていました。レースでも入線後下馬。

 17着のメーデイアは張りの良い体で、非常に良くなっていましたが、骨太だけに芝が合わなかった感じです。ダートで巻き返すでしょう。

【次走の注目馬】
アロマティコ
距離延長で巻き返す。牝馬同士ならGI級でも。

メーデイア
牝馬限定の地方交流なら一時代を築けそう。

オールザットジャズ
今回は距離不足。もう少し時計の掛かる馬場で距離延長なら。

ヴィンテージイヤー
馬体は良いし、近々勝ち上がれそう。

デルマイザナミ
馬体がふっくらして良くなっているし、もう少し力の要る馬場なら。

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中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。

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