キズナ
エピファネイア
第80回日本ダービーは1番人気のキズナが優勝。パドックでは左前の蹄にエクイロックス(裂蹄を保護するために塗るパテのようなもの)を塗ってきていて、馬体も心持ち余裕のある仕上げでしたが、今までに比べて落ち着き払っていたのが印象的でした。ディープインパクト産駒にしては骨太で、筋肉量も多い馬体。直飛節が特徴的で、切れる脚というよりはバテずに良い脚を使うタイプです。レースの上がりタイムが35.2秒と掛かった流れも向いたと思います。個人的に、この日の外からの差しが利きにくい馬場状態や、この馬の特徴を考えて、ここでは評価していませんでしたが、秋に挑戦する予定の凱旋門賞は条件的に合うので、良い結果が出るのではないかと思います。今年は国内で馬券とは無縁になりそうですが、競馬を楽しむ意味で応援したいと思います。
2着のエピファネイアの好走には正直驚かされました。パドックでは歩様が硬いし、それに入れ込みがきつい。馬体は良く仕上がっていましたが、中間のアクシデントも相まって好走は厳しいと思いました。レースでも終始掛かっていて、あれでいったん抜け出す場面まで作るのですから凄いポテンシャルだと思います。秋になって気性面での成長があれば大きいところを獲ることになるでしょう。
アポロソニック
3着のアポロソニックはトモの発達が凄くて良い馬体でした。まだまだ良化の余地が多い馬で、完成してくればかなり強くなりそうです。レースもあれだけ出入りして3着に残るのですから、非常に強い内容だったと思います。秋に期待です。
4着のペプチドアマゾンは全く無駄がなく、ビッシリと仕上がっていました。ただ、バネという面では足りないところがあるので、今回はある程度力の要る馬場が合ったと思います。今後は軽い馬場で消して、力の要る馬場で買うというスタイルで付き合いたいと思います。
5着のロゴタイプは飛節のぶれが解消して、良くなっていたと思います。ただ、トモの容量は皐月賞時に比べると物足りなかったかもしれません。ツナギが長めで寝ているので、距離は大丈夫かと思いましたが、結果的には厳しかったようです。また、適性的にも結果が出ているように中山の方が良さそうです。
6着のテイエムイナズマはトモが凄く良くなっていて、デキで言えばかなり上位だったと思います。レースでも後方からよく追い込みましたが、7着までが精一杯でした。徐々に馬は良くなっているので、そろそろ馬券圏内に絡んでくると思います。
7着のラブリーデイは非常にデキが良く、腰の安定感も良くなっていました。距離は少し長かった印象ですが、1800mくらいなら重賞を勝てる馬だと思います。今後、注目すべき一頭です。
8着のタマモベストプレイはこの兄弟にするとかなり脚長で、距離の融通は利くタイプです。ただ、今回の流れで2400mは厳しかった感じです。ベストはマイル〜2000mくらいでしょう。能力は高いので、適条件なら巻き返します。
コディーノ
メイケイペガスター
9着に敗れたコディーノは、パドックでも最初は落ち着いていましたが、ダービーの雰囲気に飲まれたのか、段々煩いところが目立っていました。レースでもスタート直後に躓いたり、終始引っかかったりと全く力を出せませんでした。こんな馬ではないので、秋の巻き返しを期待したいと思います。
11着のメイケイペガスターは馬体が立て直っており、素晴らしいデキでした。デキで言えばメンバー中1番だったと思います。あんなところで動かなければペースも落ち着いていたでしょうし、溜めていれば確実に伸びたはずなので、非常にもったいないレースになったと思います。
13着のヒラボクディープは距離適性が高そうでしたが、入れ込みが酷くてレース前に終わっていた印象です。能力は高い馬なので、気性面の成長があればもっとやれるでしょう。
結果として、全体的にマイルから2000m辺りに適性の高い馬が多く、その層に関してはレベルが高い世代だと思います。
【次走の注目馬】
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ラブリーデイ1600m〜2000m辺りなら重賞でも勝ち負け。
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タマモベストプレイ1600m〜2000mなら巻き返す。
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メイケイペガスター1600m〜2000mなら巻き返す。
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ルルーシュ休養で立て直っていた。叩かれた次走は勝ち負け。
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エデンロック今回はトモの張りがイマイチ。叩かれた次走はもっと良くなりそう。