安田記念は1番人気のロードカナロアが優勝。陣営が語っていた通り、後ろ脚が長く映るくらいシルエットがスッキリしたマイル仕様の馬体。それでいながらトモの張りなどは素晴らしく、馬を見た瞬間に距離に対する不安は消えました。レースでは直線に向いて軽く仕掛けると反応良く抜け出し、追い込んできたショウナンマイティを振り切っての勝利。強い競馬でした。距離的にはここまでが限界かも知れませんが、マイルまでの距離では今後も負けることはほとんどなさそうです。歴史的短距離馬と言えるでしょう。

　2着のショウナンマイティはマイルG1を戦うにはちょっと馬体が薄いなと思いましたが、その不安を一蹴して素晴らしい差し脚を見せました。直線のロスさえなければもっと際どかったでしょう。この後は宝塚記念かと思いますが、そこでも相手は強いですが良い競馬はできそうです。

　3着のダノンシャークはいったん交わしそうな手応えだったのに、ロードカナロアにぶつけられたのが痛かったです。あれさえなければもっとやれたと思います。G1で勝ち負けする力はついてきましたし、適性の高い京都で行われる秋のマイルCSでは楽しみな存在です。

　4着のマイネイサベルはヴィクトリアマイルのダメージもなく、良いデキでした。直線でも良く伸びていましたし、これだけ堅実に走るようになればもう本物でしょう。

　5着のサクラゴスペルは休み明けながらも良い体付きで、直線でも良い伸びを見せていました。マイルの距離も持ちますが、本質的には1200m〜1400mの方が合っていそうです。

　8着のヴィルシーナは素晴らしいデキだったヴィクトリアマイルに比べるとやはり馬体が落ちてきました。立て直して秋に備えてほしいと思います。

　9着のダイワマッジョーレは少し左トモの送りが硬く映りました。その分、前回のような脚は使えなかった感じです。今回は良い経験になったでしょうし、秋にはもうワンランク上を期待したいと思います。

　10着のグランプリボスは今までで一番良いくらいのデキでしたが、良すぎた分か逆にいつもより掛かり気味になってしまいました。そして、直線では前が詰まって何もできず。本当にもったいないレースでした。名スプリンターと名マイラーの対決を観たかっただけに残念で仕方がありません。

　14着のカレンブラックヒルは馬体こそできていましたが、いい時の迫力はありませんでした。これも立て直して秋にはもう一度強い姿を見せてほしいところです。

　17着のエーシントップは迫力満点の素晴らしい馬体でしたが、ペースがきつかったこともあり、ここでは惨敗してしまいました。古馬の一線級と戦うには、マイルは少し長いかも知れません。秋は短距離路線でそのスピードを生かして欲しいと思います。

【次走の狙い馬】

・スターシンフォニー
まだ体を持て余していた。次走は変わる。

・ダブルウォー
パワータイプで速い脚が無い。もっと力の要るダートで。

・カレンマタドール
軽い芝で巻き返す。

・モントボーゲン
柔らかくて好素材。まだ仕上げが甘かったので、次は勝てそう。

・エーシントップ
距離短縮ならもっとやれる。