函館スプリントSはパドトロワが優勝。休み明けを一叩きされて、筋肉に張りが出て、いつも歩様が硬いこの馬にしては前肢の出もスムーズでした。プラス12キロの馬体重でしたが、太目感はなく、昨年よりも状態が良かったと思います。レースではこの距離にしてはスローの流れの中、2番手できっちりと折り合い、前残り馬場も利して勝ち切りました。恵まれたところはありますが、強い内容だったと思いますし、この夏のシリーズも期待できると思います。
2着のシュプリームギフトは無駄肉のない馬体で、研ぎ澄まされていた感じです。今回の函館は芝丈がやや短くて軽い馬場質ですし、この馬には合っている感じです。レースでは内枠の利を生かして、好位のインから鋭く伸びました。もう少しペースが流れていればパドトロワを交わせたかもしれません。引き続き、条件が揃えば好走可能でしょう。
3着のフォーエバーマークはトモの張り、量が目立っていました。ペースがきつくなるかと思って評価を下げましたが、マイペースで行けたこともありしぶとく食い下がりました。理想は力の要る馬場です。
4着のアドマイヤセプターは素軽さと柔軟性が目立つ好馬体。本当に良くなっていました。ただ、レースでは好発を切るも折り合いを気にしてか控え過ぎ、ペースが緩くなったこともあって差し切れませんでした。凄い伸びだっただけに非常にもったいない競馬になりました。函館の芝は合っていますし、引き続き次走も期待できそうです。
5着のスギノエンデバーは筋肉の量が増し、良い感じの馬体になっていました。レースでは後方から脚を伸ばしましたが、ペースが緩くて届かず。力のあるところは見せましたし、次走に期待したいと思います。
6着のマイネルエテルネルは柔軟性があり、手先も素軽かったです。ただ、まだ腹目辺りが弱い感じがしますし、腹袋が張って良くなってくれば、このクラスでもチャンスがある馬だと思います。
7着に敗れたドリームバレンチノは、きっちりと仕上がっていましたが、内伸び、前残り馬場のスローペースで、終始外を59キロの斤量を背負って回り続けたことで、直線は伸びることができませんでした。力のある馬ですし、条件が良くなれば当然巻き返します。
9着のテイエムオオタカはトモに良い頃の張りがありませんでした。
14着のサクラアドニスは馬体は良かったですが、スタートがあまり良くなくて後方からの競馬。内枠の利を生かして好位のインコースで脚を溜めればチャンスはあると考えていただけにもったいない競馬になりました。
それにしてもこのメンバーであれほどテンが遅く、時計も遅いとは…。同日の8R500万下条件で1分8秒1のタイムが出ているのに、G3のこのレースで前半が34.1秒、勝ち時計が1分8秒5というのは正に凡レースでした。ただ、今回差し損ねた馬たちは次走で巻き返してくるでしょうし、その要素を作る元となるレースだったと思います。
【次走の狙い馬】
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アドマイヤセプター今回はペースが遅すぎた。次走は巻き返し必至。
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スギノエンデバー今回はペースが遅すぎた。次走は巻き返し必至。
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ヤマニンプードレ馬体が良化。今回は直線で捌けなかった。次走は巻き返す。
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サイモンガーランド骨太で良馬場向き。良馬場なら巻き返す。
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タガノジンガロ良くなってきた。絞れれば更にやれる。