宝塚記念は天皇賞の”惨敗”からゴールドシップが見事に巻き返して優勝。勝因は調教で攻め込んでびっしりと馬体が仕上がっていたこと、また雨が降ってタフな馬場状態になったことの2点でしょう。
ゴールドシップ
馬体は、この馬にしては薄く見えたくらい研ぎ澄まされていました。スタミナが無尽蔵と言っても良いくらいで、タフな馬場状態への適性はオルフェーヴルよりも高いですし、この馬が凱旋門賞に行けば良いのにと思わせる圧勝振りでした。秋は一応国内でのレースが既定路線ということですが、軽い馬場で切って重い馬場で買うというスタンスで付き合えば、色んな意味で儲けさせてくれそうです。
2着のダノンバラードは脚長でディープインパクト産駒にしては馬格があるので、今回のタフな馬場をこなせた感じです。切れはしませんが、バテない強みを生かせたと思います。馬も順調に良くなっていますし、今後も時計の掛かる馬場状態やタイトな流れで浮上してくると思います。
3着のジェンティルドンナはいつもの休み明けに比べると良く仕上がっていたと思います。ただ、追い出されてからの反応などはいつもの良さが無くて、やはり一叩きした方が良いタイプのようです。一旦ゴールドシップに交わされながらもしぶとく伸びた点はやはり底力を感じさせます。
ジェンティルドンナ
トーセンラー
4着のフェノーメノは弾力のあるツナギ、筋肉の質で素晴らしいデキでしたが、逆にこの馬の武器である柔らかさが今回の馬場では仇になった感じです。後ろのツナギがかなり深いので、返し馬でもややスリップしていました。それが終いの伸びなさにつながったと思います。母父がデインヒルなので、ステイゴールド産駒にしては珍しく、タフな馬場よりも時計の速いパンパンの良馬場の方が向くタイプです。
5着のトーセンラーはグングン馬体が良くなっています。パンパンの良馬場ならもっとやれたでしょう。この馬も軽い馬場が合っているので、秋の府中開催は楽しみな存在になると思います。
6着のナカヤマナイトはちょっと太かった印象。もっと絞り込んできても良いと思います。
今回の宝塚記念は残念ながら当てることができませんでしたが、非常に得るものは多かったと思います。ここで得たものをこれから始まる夏競馬に生かして、パドック診断などで、いい予想を提供できればと思います。
【次走の狙い馬】
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フェノーメノ滑る馬場は合わないタイプ。良馬場で巻き返し。
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トーセンラー造りが軽くて、パンパンの良馬場でこそのタイプ。京都や東京で買い。
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ヒーロー今回は前が止まらない馬場。差せる馬場なら巻き返す。
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ナリタシーズン馬体はかなり良くなっているし、良馬場など力の要る馬場状態なら巻き返す。
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マトリックスコードかなりの能力を感じさせる馬。今回は太かったし、馬体が締まってくれば。