取り上げるのが遅くなったが、ファルブラヴ産駒のアイムユアーズ、スピードリッパーが、7月のクイーンSでワンツーフィニッシュを決めた。クビ差2着に入ったスピードリッパーは8頭立ての最低人気。同一種牡馬の組み合わせで、馬連が6370円の高配当となった。
ファルブラヴは伊仏日英愛米、香港で26戦13勝。シンボリクリスエスを破った2002年のジャパンCを含め、世界5か国でGIを8勝した名馬だ。ジャパンCを勝って強くなり、翌2003年に全欧古馬チャンピオンと、イギリス年度代表馬に選ばれている。
しかし、種牡馬としては水準級の成功といったところ。日本で重賞勝ち馬は5頭出しているが、GI勝ち馬はまだ出していない。力のいる欧州で活躍した血統だけに、軽い馬場の日本では決め手を欠くタイプが多い。
そのぶん、力のいる函館の洋芝は好条件なのだろう。アイムユアーズはこれでクイーンS2連覇。他にワンカラットが2010年の函館スプリントSを勝っているし、トランスワープが2012年の函館記念を勝っている。
もっとも、ファルブラヴ産駒の強さは函館に限ったことではない。夏競馬全般について言えることだ。エイシンヴァーゴウは2011年のアイビスサマーダッシュを勝っているし、今年もフォーエバーマークが2着に入った。先のトランスワープも函館記念に続いて新潟記念を連覇している。
スプリントの資質を強く受けたファルブラヴ産駒が多いのも、夏競馬に強い理由として挙げられるだろう。
アイビスサマーダッシュで初重賞勝ちを飾ったエーシンヴァーゴウは、秋のセントウルSも勝ち、続くスプリンターズSで3着となった。ワンカラットも函館スプリントSを勝利後、同じくスプリントGIIIのキーンランドC、オーシャンSを勝っている。
しかも、活躍するファルブラヴ産駒は圧倒的に牝馬が多い。日本の重賞勝ち馬も、5頭のうち4頭までが牝馬だ。牝馬が夏競馬に強いのは周知のとおり。地味な存在のファルブラヴだが、好条件がそろう夏競馬だけは、一級種牡馬の扱いが必要かもしれない。