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新潟2歳Sと「前走人気」

  • 2013年08月20日(火) 12時00分
 新潟2歳SにはダリアS組のような前走オープン特別組と、前走新馬・未勝利組がそれぞれ出てくる。

 この2つのグループを「前走人気」という観点で見ると、対照的な構図になっている。

 オープン特別組は、前走で人気になっていた馬が強い。前走着順よりも前走人気のほうが判断の材料になる。

 過去10年、前走オープン特別で1〜3番人気だった馬は(3.2.3.13)。それに対して4番人気以下だった馬は(0.0.0.21)だ。

 もちろん、前走を人気薄で好走してきた馬もいるわけである。前走4番人気以下で1着してきた馬は3頭、2着してきた馬は2頭いたが、それらも4着以下に沈んだ。新潟2歳Sで5番人気以内だった馬も4頭いるが、それらもすべて馬券には絡めなかった。

 となると、今年問題になるのがマキャヴィティ。前走ダリア賞は接戦をしのいだが、これまでの傾向としてはリスクもはらんでいるということになる。ちなみにキャリア3戦というのも新潟2歳Sでは良いパターンではなく、特に1着を取るうえでの障壁は多い。

 オープン特別組と同様に前走人気が重要になるのが未勝利組だ。過去10年で馬券に絡んだ馬は6頭いるが、うち5頭が前走1番人気で、残り1頭も3番人気。新馬を走ったうえで人気になっていなかった馬は厳しい。今回は未勝利組が7頭登録しているが、前走1番人気は3頭だけ。あとは2番人気だったセトアローがいるが、同馬は前走がダートだ。

 唯一、前走人気が全くアテにならないのが新馬組。当然みんな勝ってきた馬だが、前走1番人気が(0.1.2.20)で前走2番人気が(0.0.0.18)。前走6〜9番人気組が(2.1.3.10)だから、先の2グループとは全く違うことがお分かりいただけるだろう。新潟2歳Sを予想する際は、以上のような構図を知っておくと、取捨が簡単になったり、新しい切り口が見つかったりするのではないかと思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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