天候、枠順、展開…実力以外の要因に左右されやすい競馬という競技を勝つには運が重要とされる。能力段違いのメンバーで戦うことも少なくない新馬戦ならいざ知らず、レベルが拮抗した重賞などは特にその傾向が強い。調教師、騎手、オーナー…人が“持っている”か“持っていない”かが明暗を分けるのだ。
橋口調教師いわく、一昨年亡くなった「ツルマル」冠の鶴田任男オーナーは馬運が素晴らしく良かったという。「鶴田さんが初めてウチに預けてくれたのが310万円のツルマルオゴジョという馬で、それが新馬戦を圧勝。翌年に持ったのがツルマルベッピンとツルマルミマタオーで、ベッピンは桜花賞(7着)とオークス(18着)に出て、ミマタオーはダービーに出走して4着だからね。毎年数多くは持たなかったけど、馬を始めてから亡くなるまで、ずっといい競馬をしていたね」
現在ツルマル冠の馬は中央競馬に4頭しか在籍しておらず、任男オーナーの夫人である鶴田鈴子さんが引き継いでいるのだが、その4頭のうちの1頭ツルマルレオンが18日の北九州記念を快勝。これには思わず橋口調教師も鈴子オーナーと「亡くなってからも馬運がいいですね」と笑って話し合ったという。
負けたらすぐ帰るつもりで早めの新幹線を予約していたという橋口師。勝ったことでそれに間に合わなくなり、それならと、鈴子オーナーと一緒に地元・宮崎入りし、前オーナーのお墓参りをしたとか。今年の勝利で北九州記念4勝目となった橋口師にとってもオーナーの地元・九州でツルマル軍団初重賞Vということで、これまでとは違う格別のレースになったに違いない。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
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