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頭数が落ち着いた中距離ハンデG3は……

  • 2013年08月27日(火) 12時00分
 今年の新潟記念は、特別登録頭数が14頭だった。数週間前に週刊誌の原稿を書いて「想定馬少ないな〜」と思っていたのだが、それもそのはずだ。登録の段階でフルゲートをかなり割れている。

 ハンデG3、しかもローカルという敷居の低い条件なのに、登録馬が少ないというのは意外である。しかも近年は高齢馬が現役として残ることも多く、あっちもこっちも混んでいる状況。入れるところにめざとく登録してくる馬も増えているだけに、ちょっと意外だ。

 2003年から現在までに、3歳限定や牝馬限定を除く芝1800-2000mのハンデG3は全部で108レース行われている。そのうち頭数が14頭立て以下だったのは19レースのみ。12頭以下となるとそのうち10レースのみである。

 しかも、近い時期になるほど少なめ頭数のレースは少ない。先述した14頭立て以下19レースのうち17レースは2008年以前のもので、それ以降は2011年と12年に1レースずつあったのみ。2009年・2010年はゼロだった。

 2011年は今年と同じく新潟記念で、11頭立て。ナリタクリスタルが勝って、5、9、3番人気の決着。3連単は10万円以上ついた。

 2012年は小倉記念で12頭立て。エクスペディションが勝って、3、1、9番人気。3連単は6万円台。

 こうして見ると、フルゲートにならなかったからといって、堅く収まるというわけではないようだ。

 2008年の函館記念(14頭立て)は4、1、2番人気と堅めの決着だが、2007年は小倉記念(12頭立て)が6、7、10番人気で3連単は22万円台。函館記念(11頭から1頭除外で10頭立て)は7、9、2番人気で3連単38万円台だった。

 先述した19レースのうち3連単導入後にあたるのは12レースだが、そのすべてにおいて3連単は万馬券。10万円以上が3回、それとは別に100万馬券が2回(05年鳴尾記念と06年小倉記念)出ている。

 この条件において、頭数が落ち着くことは堅く収まるサインではなく、むしろ逆だ。今週は穴党の出番かもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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