ルーキー騎手の中で、少しずつ光を放つものが出てきました。数多く騎乗しないことには話にならなくとも、その機会を多くするには、まず勝利すること、そうでなければ期待以上のプレイを見せることが肝心。ローカル期間は、その正念場と言えます。
先週の函館の最終週2日間は、長谷川浩大騎手が13鞍、北村浩平騎手が10鞍もレースに乗り目につきました。中で、長谷川騎手は1着2回、3着2回と活躍し、これで勝数では北村浩平騎手に並びました。
JRA賞最優秀新人騎手賞を受賞するには30勝をしなければなりません。ここ3年はこれに達するルーキーは出ませんでした。
この3年は、特に地方騎手の中央での騎乗が増え、短期免許で来日する外国人騎手の存在と併せて、中央の騎手を圧迫しています。
当然、そのしわ寄せは新人たちの騎乗数に影響を与えてきました。
そうした中で、地方騎手の勝数は、76勝、115勝、171勝とここ3年、増加し続けています。一方でルーキー騎手は、69勝、64勝、55勝と減り続けているのが現状なのです。
今年も先週までで、86勝を14名の地方騎手があげていて、相変らずの勢いを示しています。
こうした中で、上記の2人のルーキーを中心に、合計10名で1337回の騎乗を記録し、71勝を上げました。勝率にすると5分3厘で、これは、去年の同時期の3分4厘を大きく上回っているのです。
騎乗数にしても、一人平均、去年の110.8回に対し、今年は133.7回とかなり増えました。勝つことで騎乗数が増えるので、この勢いは、どんどん大きくなるのではないでしょうか。この勝率は、高いときには6分7厘まで記録した平成11年の例があるので、まだまだではありますが、ここ3年の減少傾向に歯止めがかかったことは間違いなく、新しい風が久々に吹いていると言えるでしょう。