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オークス上位馬揃って出走のローズS

  • 2013年09月10日(火) 12時00分
 今年のローズSは、オークス1-3着馬が揃って出走することが話題となっている。

 過去に一度くらいありそうなものだが、調べてみるとこれはグレード制導入後初めてのことだった。クイーンS・サファイヤS→ローズSとトライアルが二段構えになっていた旧エリザベス女王杯時代を含めても初めてだから、かなり希少な年度ということになるだろう。

 ちなみに「幻の3頭出し」が一度だけある。1986年のメジロラモーヌ、ユウミロク、ダイナアクトレスで、この年はダイナアクトレスが出走取り消しだった。

 反対に、グレード制導入の1984年以降、オークス1-3着馬がローズSに1頭も出走しなかったことは2回ある。3頭中1頭のみが出走したケースは11回、3頭中2頭が出走したケースは16回だ。

 では2頭が出走した16回のうち、2頭が揃って馬券圏内(3着以内)に入ったことはどれくらいあるか、お分かりだろうか? 実は2回のみ。1994年にアグネスパレード・ゴールデンジャックが2、3着したのと、昨年ジェンティルドンナ・ヴィルシーナが1、2着しただけである。

 そう考えると今回出走する3頭のうち1頭、場合によっては2頭を切ってしまってもよさそうだ。いまのところ私が切ってみようかと考えているのはメイショウマンボ。オークスの時に◎を打った仲(? ちなみにヒモ抜けしたので馬券は取っていない)だが、オークスで単穴を空けた馬とローズSは相性が悪い。距離やコース、レース間隔を無視した話ではあるが、少なくともゲンは悪い。

 旧エリザベス女王杯時代だとトウカイローマン、ノアノハコブネ、ライトカラー、エイシンサニー。いまの体制になってからだとダイワエルシエーロ、エリンコート。ローズSに限らず、オークスでファンの想像以上に走った馬は秋以降、少なくとも休養明けの秋緒戦は奮わないケースが多い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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