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アタマ堅ければヒモも堅い?

  • 2013年09月24日(火) 12時00分
 今週のスプリンターズSは、ロードカナロアの1番人気が確実。単勝オッズは2倍を割って1倍台になるかもしれない。

 今回は、同馬が来る来ないの話ではなく、抜けた1番人気がいるG1についてのデータを見てみよう。

 単勝に給付金がつくようになったのが確か1991年だったはずなので、ここはキリのいいところで過去20年→1993年以降の平地G1を対象とする。この期間に、単勝1倍台で出走した馬は104頭。その成績は(51.20.12.21)で勝率49.0%。単回収率は70%なので、実は過剰人気なグループであることが分かる。

 とはいえ半分近くは勝つわけだから、ここではその勝ったレースに注目しよう。対象51レースのうち、ちょうど3分の1にあたる17レースは2番人気馬が2着している。逆に言うと、目をつぶってフォーメーションの2着欄から2番人気を外していても、3分の2の確率で生き残ることができる。

 このあたりから、仮にロードカナロアを1着に置くとしてもある程度配当を追求できるという光が見えてくる。1番人気馬が堅かったとしても、2番人気以下まで堅いわけではないということだ。

 特に芝1600m以下のG1はこの傾向が強い。先述した51レースのうち、1600m以下(ダートも含む)は21レース。このうち、2・3着の枠にどんな人気の馬が入ったかは以下のようになる。

2,3,4番人気のうち2頭→4レース(ただしうち3レースは94年に集中)
2,3,4番人気のうち1頭→9レース
5番人気以下が2頭→8レース

 だいぶサンプルの少ない話だが、1着が堅いからといって2,3着も堅いとは限らない。当たっても嬉しくないような配当を押さえるくらいなら、例えばこんな買い方もありだろう。5番人気以下から注目馬を2頭(XY)ほどピックアップし、ロードカナロア→XY←→234XYの3連単14点。これならガミる心配はないし、強弱をつけるならXYZと3頭拾って24点にしてもなんとかなる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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