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騎手によるプラスアルファ

  • 2003年08月26日(火) 18時31分
 時折見せる地方騎手たちの好プレイ、一服の清涼剤の役割を果しています。どこが違うのかとよく聞かれるのですか、油断なくきっちり走らせていて、果敢なレース振りが共通しているというところでしょうか。

 競馬は強い馬が勝つのが基本ですが、私達がレースにのぞむのは、プラスアルファです。それは騎手によって引き出されるのが普通で、それがあるかないかで、味わうものは大きく違ってきます。

 満足できるレースであったかどうかは、騎手の騎乗ぶりに依るところが大きく、ひとつひとつのレースにいつもプラスアルファを求めて見ているのです。

 減量騎手にも似たような期待をしています。3キロもらっているのだからそれを有利に導いてほしい。その為には、積極的に出ていくか、思い切った戦法を取ってほしい、そう願って見ているのです。

 あの武豊騎手だって、3キロ差は大きいといつも語っています。

 3キロ、2キロと減量騎手のランクは、勝ち数によって上がっていくのですが、そうした有利さのあるうちに少しでも腕を上げていってほしいのですが、勝つことで覚えるという先輩たちの通った道を、今、若手達はたどろうと励んでいます。

 ここにも、私たちが期待するプラスアルファがあるのです。

 どのレースにも見どころがあり、それは様々なのですが、オープン馬の競うレースは数少なく、そこを目指す馬たちの、上をのぞむレース振りこそ、一日の競馬の大半を占めていると言ってもいいでしょう。ですから、どこか足りない部分をどう補うかという騎乗の助けを借りなければ勝てない馬の方が圧倒的に多いのです。

 当り前ではいけない馬たち、それをどう走らせるか、そのプレイこそ競馬の命と言えるのです。油断なくきっちり、果敢なレースこそ、競馬にのぞむものであり、一服の清涼剤になっていることを是非。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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