アルゼンチン共和国杯では前走条件戦組を買う。かつては目新しかったこの切り口も、すっかり常識となってしまった感がある。
過去10年で見ると、前走条件戦組は(3.4.5.28)で勝率7.5%、複勝率は30.0%。それに対して前走オープン組は(7.6.5.105)で勝率5.7%、複勝率14.6%。煮詰まったオープン馬よりある程度の勢いのある昇級馬・格上挑戦馬が良いことは明らかだ。
ただ、前走条件戦組も回収率らには陰りがある。前走1000万条件組が複穴を出しているものの、前走準オープン組は単勝52%・複勝74%。買われすぎている手ごたえはある。ここ7年連続で前走条件戦組が馬券に絡んでいるのでそれを無視はできないが、それだけでは切り口としては不十分になってきている。
ここからは「裏の裏」というか、前走オープン組の中でどれが良く、どれがダメなのかという視点も必要だろう。
まずオープン特別組は(1.1.1.24)で回収率が単11%・複28%。連対した2頭はともに1番人気なのでうまみはない。構造的には前走条件戦組と似た形になっている。
前走G3組は(0.0.0.12)。ちょうど良いステップとなるレースがないので出走数そのものが少なく、今年に限らずここに正解はなさそうだ。
となると前走G1・G2組である。といっても今年は前走G1組がトウカイトリックしかいないので、前走G2組だけを考えればよい。この組は過去10年(6.4.3.62)。回収率は単87%・複55%と複が低いが、「前走5番人気以内」というフィルターをかけると単235%・複116%まで急上昇する。ちなみに、前走着順を頼りにしても同じような結果は得られない。「前走時点で人気になっていること」が重要なのだ。今回の登録馬の中に該当馬は5頭。前走条件戦組にしても候補は何頭かいるわけだし、どうせ選ぶならこちらから選んでみたい。