◆馬券を買うならベテランホースたちは… トウカイトリックの祖母メイドインアメリカの半兄には、スタミナ系として知られた種牡馬トラフィックがいた。タフな血を伝えたトラフィックは、今年の「ジャパンCダート」に最ベテランの8歳馬として出走するエスポワールシチーの3代母コンパルシチーの父である。
3代母カペレットの半妹には、名繁殖牝馬として知られるクイル(父プリンスキロ)が登場する。いまも日本の牝系に絶大な影響を与え続けるマルゼンスキーの祖母にあたる牝馬である。だいたい、こういうファミリーからしてタフで丈夫。
対戦する4歳
エックスマークの父であり、チャンピオンサイアーとしてすでに不動の地位を築きつつある種牡馬ディープインパクトとは同期。こちらの方が1ヶ月早く生まれている。神戸新聞杯や、阪神大賞典、天皇賞(春)で対戦したことがある。
長距離とされる2500m以上に33回も出走して、【5-3-4-21】の成績があり、今回の3600mのステイヤーズSは「7回目」の挑戦になる。
そういう11歳馬トウカイトリックを筆頭に、10歳
ネヴァブション、10歳
マイネルキッツが元気に顔をそろえた。現役の7歳や8歳馬を、ベテランホースならともかく、老齢馬などと形容するのはやっぱり間違っている。人間なら…の換算は難しいが、たぶんちょっと鈍ってきたイチローぐらいだろう。
とはいいながら、走る側は5着でも6着でも賞金があるからいいが、馬券を買うとなると10歳馬や11歳馬は連穴に押えてもいいか程度。
◆距離は問題なし、横山典弘騎手で重賞初制覇を 5歳
デスペラード(父ネオユニヴァース)から入る。昨年、10歳のトウカイトリックが6回目にして初めて勝ったときに人気馬として出走していたが、1周目はポツンと離れた最後方追走。2周目に入って後方の一団にとりつくと、向こう正面から強引にロングスパート開始。4コーナーでは先団に追いついたものの、さすがに最後の坂の1ハロンで脚が乱れ、中団のインで我慢していたトウカイトリックに差し返され、先行していたファタモルガーナにも差し返されるように3着にとどまった。強引すぎた印象が濃く、ある程度流れに乗って追走からのスパートなら、勝っていたと思える0秒2差だった。
前回から乗り代わっている横山典弘騎手は、長距離戦のペース判断、スパートのタイミングの正確さはピカ一。トウカイトリックが10歳時に、マイネルキッツが8歳時に制した3600mを、こちらは5歳で制したい。今春の阪神大賞典ではゴールドシップから0秒3差の2着だった。父ネオユニヴァース。母方に配されてきた種牡馬は、トニービン、ブライアンズタイム、ノーザンダンサー、ヒズマジェスティ…。距離は十分こなせる。
やっと体がしっかりしてきた同じネオユニヴァース産駒の5歳馬
ユニバーサルバンクと、長丁場では崩れない
コスモロビンが本線。穴馬には、昨年そう差のない6着に突っ込んでいる好調
サイモントルナーレをぜひ加えたい。
中京の「金鯱賞」は、前回は最初からかかりなし崩しになった
ムスカテール(父マヤノトップガン)をもう一回狙いたい。M.デムーロ騎手に合うはずだ。