東西金杯のようにハンデ重賞だと、斤量の軽い馬、あるいは前走に比べて斤量減になる馬に目が向きがちだ。
今回注目したいのはそのうち「斤量減」についてである。
ハンデが軽くなること自体は悪いことではないが、どのような経緯で前走より軽くなっているのかは考える必要がある。
まず考えられるのは、オープン入り緒戦でかつ前走がある程度斤量を背負う形だった場合。
2つめは、前走が別定等で自分の持ちハンデより重かった場合、3つめは成績不振で持ちハンデ自体が切り下げられた場合だ。
ハンデ戦といっても、ハンデキャッパーの裁量には限界がある。簡単にハンデを下げていたら、それを見越して連敗を重ねる馬も出かねないからだ。それでもハンデが下がるということは、それだけ手詰まりの状況にあることを示唆する。
では結局どういう馬が買いなのか。ハンデG3の斤量減組について大雑把に言うと、前走のクラスが高いと、むしろ買えない。
2004年以降のハンデG3(古馬戦のみ)に出走した「今回斤量減組」を前走クラス別に見るとこうなる。
【前走クラス】
[着度数/合計]
勝率/連対率/複勝率/単回収率/複回収率
【1000万下】
[13-8-11-93/125]
10.4/16.8/25.6/290/168
【1600万下】
[30-34-26-312/402]
7.5/15.9/22.4/88/93
【OPEN特別】
[28-32-28-522/610]
4.6/9.8/14.4/111/106
【G3】
[16-14-16-290/336]
4.8/8.9/13.7/127/96
【G2】
[7-4-15-157/183]
3.8/6.0/14.2/45/53
【G1】
[9-14-18-131/172]
5.2/13.4/23.8/32/70
たまにいる前走1000万条件組は十分狙える。準オープン組も複勝率は高いが、人気になるので回収率は伸びきらない。オープン特別組とG3組は狙えて、G1・G2組は明らかに回収率が低い。
実際には成績だけでなく馬齢もハンデに関わってくるので単純な図式では説明できないが、基本的にハンデG3では「斤量減組を買うなら前走G1G2組以外から」と考えておいたほうがいいだろう。