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中山金杯、人気馬の弱点と穴馬の好材料は!?

  • 2014年01月04日(土) 18時00分


◆前走重賞組が優位だが、ディセンバーSにも注目!

 かつては「荒れる金杯」などと言われたものだが、過去10年全馬均等買い時の単勝回収率は40%。むしろ単穴は出にくいレースになりつつある。
 複勝回収率は77%だが、条件戦+オープン特別から来た馬は55%で、前走重賞組が91%。前走重賞組でなにか目先の変わる条件を持っている馬を狙いたいレースだ。

 トップハンデはオーシャンブルー。G2勝ち馬がハンデG3に出走すると58キロが相場だが、1年経っているということで500グラムおまけされた形の57.5キロだ。有馬記念2着から1年とほんの少ししか経っていないことを考えると、実はお得なハンデになっている。近走成績があまりに悪いので人気落ちしそうだが、馬券のどこかには入れておきたいタイプである。

 一方で人気が予想されるのはディサイファか。いまの中山の馬場はディープインパクト産駒に向くとは感じられないが、この馬は道悪でも勝ち鞍があるし、切れ味だけに頼るタイプでもない。問題があるとしたら、1800mがベストで2000mが微妙に長かった場合だろう。

 ケイアイチョウサンも人気になりそうな1頭だ。菊花賞の内容は悪くないし、いまの馬場も向くはず。ただ脚質が脚質だけに、アタマ付けでは買いづらい。間隔が開いたことを考えるとなおさらである。

 ユニバーサルバンクはもう少し距離が欲しいところ。2000mでもアンドロメダSでは好走したが、当時は速めのペースで先行勢全滅という展開面でのアシストがあった。タイプ的にはケイアイチョウサンとセットになりそうな馬だ。

 個人的に関心があるのはカルドブレッサ。この馬ではないが、ディセンバーSでジャングルポケット産駒が1,3着。ディセンバーS組そのものだと先述した通り前走の格が足りないのだが、この馬は前走が朝日CC5着。しかも2着とは僅差だった。

 今年は前走重賞組の頭数がさほど多くはないので、そのぶんオープン特別組にもチャンスが回る可能性がある。その場合はディセンバーS組からサムソンズプライドを狙ってみたい。前走は休み明けという言い訳もきく。たとえCコースでも、年末の馬場の雰囲気が残っているようなら、この馬が合いそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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