◆「幻のG1馬」は仮定の話でしかない シンザン記念は13頭立て。もともと頭数が集まらない年も多い重賞だが、今年は特に上位勢が強いと避けられた面もあるのだろう。
人気は
ミッキーアイル。京都でのレコード勝ちに加えて、前走も朝日杯より速い時計ということで「幻のG1馬」という称号も付いている。実際、勝つとまでいかなくても朝日杯で掲示板に載るレベルの馬ならここでは勝ち負け。コースと相性の良いディープインパクト産駒でもあり、人気が集まるのも頷ける。
ただ、「朝日杯に出ていても上位争いだった」というのはあくまで仮定の話であって、それが確定した事実と同じレベルの話として扱われるのは、オッズが不必要に安くなるという面でおいしくはない。
それならば、実際に朝日杯で好走している
ウインフルブルームを重視するという手もあるだろう。野路菊Sのように切れ味優先の競馬になると弱いが、ミッキーアイルはそれほど溜めるタイプではないので、平均ペース以上になると予想する。
ライバルであるはずのミッキーアイル(が作るペース)に頼らざるをえないのは
モーリスも同じだ。前走を見ても一瞬の反応が鋭いというタイプではないし、上がり勝負になると不利。いかにもロベルト系っぽいタイプだけに、内回り1400mから外回り直線平坦の1600mに替わるというのもリスクだ。ここまで3頭の中では3番目の評価としたいし、馬券上の扱いも3連単の3着付けメインに考えたい。
タガノグランパは前走の内容が良いことは良いが、絶対に買いたいというほどではないという微妙なレベル。ここで良い結果が出るようだとマイル前後の距離が良いということになるだろうし、自身の適性を探る一戦だ。
また、タガノグランパを2着まで見込むなら
ビップレボルシオンも3着候補になりうるだろう。
アグネスミニッツはこの距離だと後ろからの競馬になるだろう。前崩れに近い展開なら浮上も可能だが、前半が遅くなると厳しい。血統的にこの馬が来るようだとモーリスも来ているはずなので、馬券上の扱いはその辺りも意識したい。
他の馬については推したくても人気上位馬に較べてセールスポイントが無さすぎる印象。ただ、シンザン記念はいきなり人気薄馬が複穴になることも多いレースである。例えばフォーメーションの1〜2着を人気馬で固めて3着総流しとか、そういう網の張り方もアリかと思う。