◆斤量を見込まれた馬とお得感のある馬 ハンデ戦では斤量についてあまり深く考えないほうがよいケースも多いが、日経新春杯については考える必要がある。
過去10年間、57キロ以上を背負った牡馬は(1.0.1.13)。一昨年にトゥザグローリーが勝っているが、他には1,2番人気馬がごろごろいながらこの成績。もともとこに出てくる実績馬は、実績馬といっても力でねじ伏せるほどの力量差を備えていないことが多く、斤量差にやられやすい。
その点今年はトップハンデでも56キロだが、その56キロでも
アドマイヤフライトのほうはずいぶん見込まれた印象だ。過去10年に前走準オープン勝ちの牡馬は10頭出走しているが、いちばん重くて55キロ、軽い方は53キロ。年齢のアローワンス抜きでもこの数字で、56キロというケースはない。
ならば
ラブイズブーシェのほうが相対的にお得感はある。日経新春杯過去10年における前走有馬記念組は(2.0.2.3)。AJC杯にも共通する傾向だが、このグループはなんだかんだで強い。しかもラブイズブーシェは当時の4着馬である。
有馬記念組尊重ということでは、
テイエムイナズマあたりも決して馬鹿にはできない。秋に出走した京都戦がともに道悪だったのではかりかねる面はあるが、京都が合う可能性はある。さほど人気もないだろうから、ヒモには検討したい。
斤量の話に戻って、明け4歳馬であることを考えると実質トップハンデに並んでいるのが
サトノノブレスと
ラウンドワールド。この2頭の比較も、3歳以降の成績を考えるとラウンドワールドの方が見込まれすぎた印象がある。
勝ち切ってはいないものの高いレベルで安定しているサトノノブレス。もともと気性的にややこしいところもあった馬だが、3000mをこなした以上2400mでどうこう言う必要はないだろう。本命党には素直におすすめしたい。
取捨に悩むのが
フーラブライド。そもそも、芝戻りで出世するという形そのものが珍しい。勢いはあるのだが、前走にしても人気薄・軽ハンデによる1着。さすがにここでは厳しいと見て、個人的には狙いを下げる方向だ。
逆に関心があるのは、フランスからの帰国緒戦を2着とまとめてきた
ステラウインド。1番人気だった前走は道中3番手からの競馬で、1,3,4着はそれぞれ初手では後ろにいた馬。これはやむをえない2着だ。ただ、あそこで勝っていると今回の斤量は+1キロされていたかもしれないので、そういう意味では前走の敗戦もマイナスばかりではない。