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1勝の重み増す新ルール

  • 2003年10月08日(水) 11時37分
 競馬のルールはあまり変更しない方がいいと思っていますが、除外馬対策として今度適用される新ルールは、止むを得ないことでしょう。特に除外の多い未勝利、500万下では、ひとつのレースで20頭前後の除外馬が出ることがあり、予定通りレースに出ることすら出来ず、どう見たって、スムーズな調整は困難という状況が続いていました。

 育成、調教技術が進歩して、馬の故障の予防、発見が早く、現役を続ける期間は長くなっていることは、容易に理解できます。

 それに、外厩制度が一部認められ、臨戦態勢にある馬のみを入厩させるということも可能になったのですから、こうなるのも無理からぬことでした。

 今年から、3歳未勝利戦が早く終了しています。これらの馬は、最下級の500万下に出走するしかありません。しかも、新ルールの下では、3歳未勝利馬の出番は、ぐっと少なくなっています。優先順位の4番目にあるレース間隔による順位、長い休養を取らないことには、レースに出ることが出来ないのです。スプリンターズSに5戦全勝で出走したレディブロンドのような例も、これからはひとつの方法として検討していくべきかもしれません。

 また地方に一度転出して活路を求めることも、ひとつのやり方として、どんどん増えてくるでしょう。

 とにかく、新ルールで顕著なことは、3歳未勝利馬の淘汰が進み、競走馬のサイクルが早まるということです。優勝劣敗の競馬の在り方からすれば、これは好ましいこと。しかし、馬を持つ側のリスクは大きくなります。

 とにかく早く1勝すること、この意味はとてつもなく大きく、新馬から未勝利戦と走っていく2歳馬の在り方にも、多大な影響を及ぼしていきます。厳しくなる、これはファンにとって歓迎できることで、このやり方への対策をどう立てるかの勝負ですね。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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