◆データ派には買いやすい中山記念
中山記念は色々と特徴のあるレースだ。7,8歳馬がけっこう強いとか、逃げた馬がよく粘るとか、前走G1組がかなり強いとかデータ派としては馬の取捨がしやすいレースなのだが、特徴のひとつに「サンデーサイレンス系が強くない」ということがある。
過去10年、中山記念に出走したSS系の成績は(3.4.7.52)。勝率4.5%、複勝率21.2%、回収率は単12%・複45%となっている。
2004-2013年に行われた芝の古馬定量・別定G2におけるSS系全体の成績は勝率7.7%・複勝率24.9%、回収率は単76%・複80%となっている。
10年を通じて当該条件で行われた18レース中、中山記念は勝率で16位、複勝率で15位。これも悪いのだが回収率は単複ともにビリである。特に複勝回収率はブービーの京王杯SCが60%に対し先述したように45%だから、ダントツのビリだ。
なぜこのようになるか。人気薄のSS系が全く来ないからである。先述した(3.4.7.52)のうち5番人気以内が(3.4.6.15)。ということは6番人気以下は(0.0.1.37)ということである。唯一3着したのは2005年のアルビレオで7番人気・複勝530円だったが、これでは焼け石に水。6番人気以下馬全体の複回収率は13%にしかならない。
一方で1-5番人気グループも単28%・複88%だから、積極的に買いたいというほどではない。非常に困った話である。実はこの原稿は特別登録が出る前に書いている(代替開催の影響)のだが、ともあれSS系の馬については上位人気であること、さらに冒頭に書いたようなこのレース向きの条件にマッチすることを前提に厳しく吟味したい。