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トライアルは“ふっくら仕上げ”が理想/トレセン発秘話

  • 2014年03月14日(金) 18時00分


◆デイリー杯くらいのイレ込みならホウライアキコ

「牝馬はフックラ仕上げが理想」。こう語るのはダイワスカーレット、フサイチエアデール、ダイワエルシエーロなど数々の名牝を送り出してきた松田国調教師だ。

「牝馬の場合はきっちり仕上げ過ぎると、たとえそのレースを勝ったとしても、その後に馬体を戻すのに苦労したり、カイバ食いに影響が出たりして、次のレースに反動が出ることがある。少し余力を残して使うと次の調整が楽になるんだ」

 もちろんクラシックのトライアルともなれば、その傾向はより色濃くなる。余裕を残して本番につなげるのがベスト。その意味で先週のチューリップ賞にマラムデールを出走させていた松田国師は、パドックでハープスターの「フックラした体」を見て「これは抜けている」と白旗を掲げたのだとか。余力を残した仕上げであの勝ちっぷりなら、本番も普通に走ればまずV濃厚。今週のフィリーズレビューに出走する陣営も、口々に「本番で勝つのはあれで決まり」と諦めたように語っている。

 もとよりホウライアキコ、ベルカントなど有力馬にスピード色が強い馬が多く、「本番よりここ狙いでは」と思われる馬は少なくない。フィリーズRは桜花賞トライアルというより、“目の前のGIIを取りに来た馬たちの戦い”と見た方がいいのかも…。

「本番ではハープスターにはかなわないかもしれないけど、この相手なら力は抜けている。1400メートルの距離もいいし、デイリー杯ぐらいのイレ込みでおさまるようなら結果はついてくるはず」と力強く語るのはホウライアキコの南井助手。やはり次を見据えたフックラ仕上げというよりは、ここ狙いの調整と見た方がいいのでは。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

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