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フィリーズレビュー、阪神JF組と1勝馬それぞれの取捨は?

  • 2014年03月14日(金) 18時00分


◆意外と逃げ粘りがきかないフィリーズレビュー

 フィリーズレビューはなんだかんだで阪神JF組が強いレース。ただ、「阪神JFを好走してきてここでも人気だが好走してくれる」か「阪神JFで大敗したが、今回は勝ち負けはともかくとして好配当」のどちらかが好ましいのに対し、今回のホウライアキコは人気になる立場。馬券的にはおいしくないという気分になる。
 ただ、今回は阪神JFに比べてぐっと相手は弱くなるし、その阪神JFにしても0.4秒差。もちろん無視はできない存在だ。

 さらに扱いに悩むのが、朝日杯を選択し10着だったベルカント。今回はおあつらえむけの最内枠を引いたのでまた逃げるだろうが、フィリーズレビューは意外と逃げ粘りがきかないレース。穴党ならこちらは蹴ってしまう手もある。

 前走オープン勝ちを果たしているのがアドマイヤビジン。阪神でも1400mは合いそうだし、なぜか人気にならないタイプなのは馬券的にはありがたい。ただ大外枠を引いてしまったのがどうか。

 同じくオープン特別を勝っているのがエスメラルディーナ。新馬の勝ちっぷりもよかったし、今年は関東馬がけっこう頑張っているのでここで足りてもおかしくない。今回はベルカントにハナを譲って2番手以降の競馬になるだろうが、外枠からどこまで良い位置につけられるかがポイントだ。

 個人的に穴っぽい存在として期待しているのがリアルヴィーナス。エルフィンSはけっこうなスローペースで折り合いを欠き競馬にならなかった。いかにもネオユニヴァース牝馬という印象で、距離短縮はプラスに働きそう。もともとフィリーズレビューにおけるエルフィンS組は前走着順にかかわらず馬券になる傾向がある。

 今回難しいのが、前走500万条件勝ち組の扱いだ。この組はもともと馬券になりにくく、取りすぎに注意したいところ。取捨のポイントはレース間隔にあり、データ上は中4週以上の間隔があることが好ましい。また、前走1200m組は相当に苦戦している。

 ただ今回は前走が1400m以上で中4週以上という馬がいない状態。どちらかを妥協するしかないが、その場合は間隔を妥協して中3週組を取るべきところか。

 ヤマノフェアリーは血統的なポテンシャルが高く、前に行ける一方でハナにこだわらないのは強み。ただ今回は人気になりそうだし、ならば安定味だけはあるホッコーサラスターあたりをヒモ穴に狙ってみるほうが面白い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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