◆ここで見える皐月賞への勢力図弥生賞の「トゥザワールド111、ワンアンドオンリー110」。
共同通信杯の「イスラボニータ110」。
きさらぎ賞の「トーセンスターダム108、バンドワゴン108」。
朝日杯FSの「アジアエクスプレス113、ウインフルブルーム110(22日の若葉Sに出走)」。
以上が、一連のクラシックに連なる路線重賞で、レーティング「108以上」の評価をここまでに受けている牡馬の皐月賞出走予定馬のベスト7。
このスプリングSには、ここまでのところランキング首位に相当する
アジアエクスプレス(父ヘニーヒューズ)のほかに、共同通信杯でイスラボニータと1馬身ちょっとしか差のなかった
ベルキャニオン(父ディープインパクト)。
さらにはM.デムーロ騎手を配してきた
ロサギガンティア(父フジキセキ)、内田博幸騎手にチェンジしてきた
クラリティシチー(父キングカメハメハ)がそろった。
一気に皐月賞を前にした勢力図が見えてきそうである。
ヘニーヒューズ産駒の外国産馬アジアエクスプレスはホントに本物なのか、が改めて問われる。また、ここまで16世代の産駒を送りながらクラシックには縁のなかった種牡馬フジキセキは、この最終世代からイスラボニータに加えてロサギガンティアもクラシックに送り込むことができるのか。同時に、牡馬のクラシックを勝っていない藤沢調教師が、ミルコ・デムーロ騎手のロサギガンティアで男馬のクラシックに手が届きそうになるか。
内田博幸騎手というなら、直前の阪神大賞典に名コンビでビッグレースを4つも制したゴールドシップ(父ステイゴールド)がコンビ解消となり、今回だけの代打とされる岩田騎手で出走している。さまざまな観点からも注目の好カードである。
◆秘めるパワーに期待 今季の中山の芝は明らかにディープインパクト産駒向きではないのを承知で、共同通信杯のレース内容からトップグループに加わり、クラシック候補となって不思議ないと思えるベルキャニオンに注目したい。
母クロウキャニオン(その父フレンチデピュティ)の産駒は、全兄ボレアスがダート巧者であったり、同じく全兄カミノタサハラが昨年のこの時期の弥生賞を制したり、ディープインパクト産駒の中では鋭さ、軽さを前面に出さないようなところがある。
少し広い意味で、まったく同じファミリーに属する凱旋門賞馬トレヴ、一族の代表馬トリプティクなどに通じるところがあるのだろうと、秘めるパワーに期待したい。
12月のホープフルSでは直線で外に回ってからの伸びが印象的だったから、うまく途中から外に出して、芝のいい部分を通って追っての味を生かしたい。
戸崎騎手に替ったアジアエクスプレス、デムーロ騎手のロサギガンティア、そしてクラリティシチー。この乗り替り3頭が相手本線。横山典弘騎手が2回目の騎乗になる
ダノンアンビシャスと、体型から仕方がないのかもしれないが、たとえマイラーとしても中山の1800mくらいはこなせるだろう
モーリスを押えにしたい。