◆ここの勝ち馬は春のビッグレースに欠かせない もう4月20日(日)の皐月賞を目ざすグループはほとんどがステップレースを終えているが、皐月賞は3週後。まだ日程からは十分に間に合う。
近年では今週の「毎日杯」で出走可能な獲得賞金に達して皐月賞で快走した馬はいないが、1999年のテイエムオペラオー(父オペラハウス)は、この毎日杯を3番人気で圧勝し、その勢いに乗って皐月賞を5番人気で快走している。
もう少し古くは、1988年にオグリキャップの勝った毎日杯を4番人気で4着に負けたヤエノムテキ(父ヤマニンスキー)が、抽せんで滑り込んだ皐月賞を9番人気で勝った。
皐月賞といわなければ、昨年のキズナ(父ディープインパクト)はこの毎日杯を制し、皐月賞には出走せず、京都新聞杯をステップに日本ダービーを勝っている。2008年の毎日杯を勝ったディープスカイ(父アグネスタキオン)と、2004年のキングカメハメハ(父キングマンボ)も、毎日杯を勝ったあと、ともにNHKマイルCも勝って、そのまま日本ダービー馬に輝いている。
2010年のNHKマイルCを大レコードで快走したダノンシャンティ(父フジキセキ)、2006年の日本ダービーを2着したアドマイヤメイン(父サンデーサイレンス)、2001年NHKマイルCのクロフネも毎日杯の勝ち馬である。春のビッグレースに、毎日杯の勝ち馬を欠くことはできない。
11月の東京2000mの新馬でベルキャニオンを封じて勝ったあと、2勝目を2月のゆりかもめ賞(東京2400m)で記録した
ラングレー(父ディープインパクト)は、示された数字以上に鋭い。とくに前回は好位でぴったり折り合い、坂を上がってから最後の1ハロンでスパッと抜け出した。このラングレーの切れを中心にしたい。
戸崎騎手のもっとも得意とする抜け出し方は、今回騎乗する北村宏司騎手の得意とするパターンでもあり、ラングレーに合っている。スローで追走できる距離の方がいいのはたしかだが、今回の組み合わせなら1800mでもおそらくスロー。阪神の外回りは脚質に合うと思える。あまり調教駆けするタイプではないから、追い切りはとくに目立たなかったが、全体の気配は文句なし。父ディープインパクト、母の父ストームキャットは、スケールはともかくとして昨年のキズナとまったく同じ。最後の切れ味比べでスパッと抜け出しに成功して欲しい。
巻き返しを図りたい
アズマシャトル(父ゼンノロブロイ)は、初の長距離輸送がこたえたか、前回の弥生賞では数字とは別にちょっと体と動きが小さく映って凡走したが、今週の動きは上々。持ち直している。ラジオNIKKEI杯2着の内容に再注目だろう。
持ち直しているといえば、相変わらず素晴らしい動きを見せる
エイシンブルズアイ(父ベルグラヴィア)は、前回の凡走が信じられない好気配。父はゴーンウエストの孫。母の父サイフォンはシカンブル系。難しい一面があるのだろうが、調教は光っている。
早めにスパートできる
マイネルフロストが相手としてもっとも妙味がありそうだから、前出の人気馬2頭より本線はマイネル。自分のクラスならの
シンガン、
アドマイヤヤング、
ステファノスは、あまり手広くはいけないから、オッズしだいの押さえ。