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ウィリアムズ騎手得意の先行抜け出しで/欅S

  • 2014年05月30日(金) 18時00分


◆このメンバーなら好位追走が可能

 今週の「日本ダービー」が終了すると、大きなシーズンの区切りを迎え、たちまち春シーズンから「夏競馬」に突入する。

 次週6月7日(土)から、東京と阪神で「2歳新馬戦」がスタートする。夏の函館開催は6月14日(土)から始まる。

 2歳戦が始まるから、古馬の番組は「3歳以上」になり、4歳馬だけはクラス分け賞金が半額となり、クラス再編成が行われる。

 この欅Sに4歳馬がいると、オープンを勝ってもすぐ次週から「1600万下」に戻れる計算が成り立つ馬がいないとも限らない。ちょっとややこしい狙いを立てたりする必要もあるが、今回は全馬が「5歳以上のオープン馬」。ベテランホースにくくられる5歳以上馬は、もう黙々とひとつでも上の着順を目ざして賞金獲得に励むしかない。1600万下、1000万下の条件戦のような「クラスが上がっては苦しいか…」などという妙な思惑を秘める馬は1頭もいない。

 6歳タールタン(父タピット)から入る。6歳だからベテラングループに入るが、再三の故障休養があったこの馬、まだ19戦【4-3-4-8】。クラス分けの賞金額は、2300万円にすぎない。したがって、狙って重賞競走に出走するにはまったく獲得賞金不足。絶えず除外される危険が大きい。ぜひとも早く勝利を重ねるしかない。

 東京のダート1300-1400mはここまで「2,4,1,1」着。ベストに近い。重馬場とはいえ、ダート1400mにはタイレコードの1分21秒9の独走がある。幸い、この距離にしては強力な先行型の見当たらない組み合わせに恵まれ、そう無理することなく好位追走が可能だろう。C.ウィリアムズ騎手がもっとも得意とする先行抜け出し策が決まりそうである。

 フェブラリーSを勝ったテスタマッタと同じタピット(その父はA.P.インディ直子のプルピット)産駒。早熟系ではなく、タフに活躍する。

 相手筆頭は、格上がりだが、ポンといけそうなカチューシャ(父ケイムホーム)。前回のダート1400m1分24秒2はここに入ると平凡だが、すんなり逃げると最後「11秒9-11秒8-12秒0」=上がり35秒7。2の足を使っての楽勝だった。次いで、こちらが先手を奪う可能性もあるクリーンエコロジー(父キンングカメハメハ)。ムラ馬だが、ハナを切ってしまえばスピード能力はここでは一枚上である。

 以下、カネトシイナーシャ、そろそろツボにはまりそうなヘニーハウンド、切れるスズカセクレターボワイドバッハまで。オッズと相談しながら配分を考え、なんとか日曜の日本ダービーの資金作りに出たい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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