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橋口師ダービーVの勢いに乗るクラレント/トレセン発秘話

  • 2014年06月04日(水) 18時00分


◆「注目されて勝つより人気薄でアッと驚かせることの方がうれしい」と語る橋口師

 なんでもレース後から祝福のメールがバンバン入りまくって返信することすらできない状態だったという。悲願の日本ダービー制覇を成し遂げた橋口調教師のことだ。

「トレセンでは知っている人から知らない厩務員さんまで会う人みんなにおめでとうと言われる。こんなレースはダービーだけ。やっぱり格別だよ」と夢にまで見た「ダービートレーナー」の称号を得て感慨深げな様子だった。

「毎年厩舎に預かる2歳馬が20頭ぐらいいるとして、そこから勝ち上がれるのが果たしてどれだけいるか。その中から、さらに重賞を勝ってダービーに駒を進めるだけでも難しい。天皇賞や有馬記念と違って一生に一度のレース。誰もがこのレースを一番取りたいと思っているし、勝つことなんてそれこそ至難の業。だからダービーは栄誉があるんだ」

 こう語るのは1998年にスペシャルウィークでダービーを勝った白井調教師。「俺もダービーを勝った後は目標がなくなった感じもあったぐらい。ダービーを勝つということはそれだけ重いものなんや」

 今年、ダービーVという重みを背負うことになった橋口調教師。調教師人生は残り1年9か月と少ないが、これからさらに厩舎が勢いを増して活躍するのではないかとにらんでいる。

 そんなところに安田記念のクラレントだ。前走の京王杯SC(2着)では直線でコパノリチャードと接触しバランスを崩す不利。「2回ぐらい当てられてたからね。根性がない馬だったら、あのまま下がっている。レースにだいぶ影響があったのは間違いない」と橋口師。ジャスタウェイを筆頭にそうそうたる顔ぶれのここなら人気薄は必至。もともと「注目されて勝つより人気薄でアッと驚かせることの方がうれしい」と語るトレーナー。先週のダービーは「珍しくレース当日緊張していた」というが、今週は“気楽な一撃”が期待できそうだ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

※本日は『吉田竜作マル秘週報』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。

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