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安田記念で抑えておくべきポイント

  • 2014年06月06日(金) 18時00分


◆距離短縮組を重視

 半分以上がG1ホースという豪華メンバーとなった安田記念。あいにく馬場は渋りそうだが、それでもファンにとっては楽しみな1戦となる。

 安田記念の傾向として、まず前走G1組が強くG2組で良い馬券になるのは大阪杯くらい。マイラーズC組は3着での複穴にはなるがそれ以上の高望みはしづらい。直前のプレップレースである京王杯SCも本番に全くつながらないわけではないが、出走頭数を考えると成績はやや物足りない。

 もうひとつ、距離短縮組と距離延長組では距離短縮組のほうが良い。これは多くのレースに共通することであるが、安田記念の場合は前走同距離か延長で来る馬も多いだけに、意識しておいて損はないだろう。

 今年はジャスタウェイが圧倒的1番人気、しかも距離短縮の形で来るので、この馬を無視した馬券は組みづらい。急遽の乗り替わりはプラスではないだろうし脚質的に2,3着止まりはあるかもしれないが、地力があるうえにスタミナの余裕もある。前半置かれすぎる形だけ避ければ大丈夫だろう。

 今回扱いが難しいのが復活した2頭、グランデッツァワールドエースだ。この2択だけで個人的な好みを言うなら、枠順と馬場からグランデッツァ。ワールドエースも道悪をこなせないわけではないが、せっかくの決め手を削がれるのはもったいない。

 ミッキーアイルはどのようなペースで逃げられるかだろう。あまり強いペースを作らない馬だが、カレンブラックヒルレッドスパーダがどの程度プレッシャーをかけてくるか。古馬2頭は臨戦過程からシルシは打ちづらいのだが、レースの行方を握る存在ではある。

 あとはまさに混戦。サダムパテックトーセンラー、特に後者は東京コースでどうなるかが微妙なところ。ホエールキャプチャは、この年齢になって牡馬相手のG1がどうかだろう。ただ東京新聞杯を考えると、馬場状態はこの馬に向きつつあるし、SS系が強くないレースなので非SS系というだけで魅力はある。

 馬券上のポイントとして意識したいのが、ショウナンマイティクラレント。ショウナンマイティはこのレースと相性の良い大阪杯組。雨がかなりマイナスなのでそこを見極めなければならないが、万が一馬場が回復してくるようなら複穴として面白い。クラレントはツルマルボーイと同じダンスインザダーク産駒+橋口厩舎。先行できる馬なので、そこからの粘り込みに期待したい。

 香港馬グロリアスデイズは過去2回の大敗を考えると手を出しづらいが、鞍上に勢いのあるモレイラを迎えたのは魅力。香港競馬好きなら3連単の3着くらいには押さえてもいい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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