◆サインがバカに出来ない今春のGI
ヴィクトリアマイル当日。友道調教師はレース10分前に行われた京都メーンの栗東Sを、ヴィルシーナの追い切りをつけていた竹之下(キョウワダッフィー)が1年半ぶり、メーンに限れば実に10年ぶりの勝利を決めたのを見て「ヴィルシーナも勝つんじゃないか」と予感めいたものを感じたという。
そして先週の日本ダービー。前日の京都ハイジャンプで、同じ橋口厩舎に在籍し、ワンアンドオンリーの甲斐純也助手の父親である甲斐正文厩務員が担当していたダイタクリーヴァの産駒ルールプロスパーがV。これを見て橋口厩舎の山手助手は「明日はウチのワンアンドオンリーが勝つな」と直感したのだという。
ワンアンドオンリーと、その関係者、当日来場されていた皇太子さまの誕生日が2月23日揃いだったことも含めて、この春のGIはやけにサインづいている。ひょっとしたら安田記念でも何かしらの“予兆”が起きるのかもしれない。安田記念の10分前に行われる阪神メーン・垂水Sでデウスウルトが勝ったら、平田調教師は「安田もウチのが勝つんちゃうか」と予感してしまうのでは。
垂水Sといえば、昨年カレンミロティックがこのレースをレコードVしたのを皮切りに重賞戦線に躍り出た平田厩舎にとっては縁のあるレースで、「近江特別(12年カレンミロティック→13年デウスウルトV)に続いて同じ流れで垂水Sの連覇を狙うわ」とトレーナーも公言してはばからないほど。「前走(湘南S14着)は先行してしまったのが裏目に出た。今度は乗り慣れた騎手だし、阪神の1800メートルなら変わっていい」と気合十分だ。
このデウスウルトがすんなり勝つようなら安田記念(日曜=8日、東京芝1600メートル)の平田厩舎2頭(カレンブラックヒル、グランデッツァ)も要注意となるが果たして!?
(栗東の坂路野郎・高岡功)