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無我夢中のゴール前、そこに潜む落とし穴…『気を付けなアカンね』

  • 2014年06月10日(火) 18時00分
小牧太

無我夢中のゴール前、そこに潜む落とし穴…


日刊紙の連載コラムで、ついに小牧騎手が割れた腹筋を披露! しかし、その写真には秘密が…!? そのほか、5月11日の戒告について、さらに4月27日・東京10Rの岩田騎手の騎乗について──小牧騎手が大激白!
(取材・文/不破由妃子)


■「ケツ上げ注意!」って手の甲に書いて騎乗するわ

──「腹筋が割れたら“太論”で披露してくれるということですが、トレーニングの効果はいかがですか?」という質問がきています。

小牧 まだ全然割れへん(苦笑)。僕、スポニチでコラム(小牧太の『金言、珍言』)をやってるでしょ? そこでね、プライベートの写真を載せたりしてるんやけど、少し前に上半身裸で腹筋が割れてる写真を載せてん。「火曜日を過ぎると、ちょっと痩せてる小牧太です」みたいなコメントと一緒にね。その写真、顔は写ってないねんけど、実は……息子やねん(笑)。

──えー!?

小牧 近しい人にはバラしたんやけどね。新聞を見た人のなかには「おかしいなぁ…。こんなに痩せてたかなぁ」って思った人もいるはずや。

──確かにわたしも「小牧さん、こんなに体が薄かったかなぁ…」とは思ったんですけど、まさか息子さんとは。詐欺ですね(笑)。

小牧 そやね(笑)。でも、相変わらずトレーニングはハードに続けてます。この前、合羽を着ないでトレーニングするようにしたっていう話をしたでしょ? そうしたらね、よう走れるようになって、この前は馬場を3周走ったんですわ。でも夜になって疲れがドッときた(笑)。いわゆるオーバーワークやね。年齢が年齢やから、オーバーワークは絶対にアカンと思ってるんやけど。

──割れた腹筋の披露については気長にお待ちしていますから、くれぐれも無理をなさらないように。話は変わりますが、5月11日に戒告がありましたね。京都の1Rで。

小牧 ああ、ケツ上げ(笑)。あれね、ナムラビクターと同じで、ゴール手前で馬がバランスを崩したんですわ。手前をパッと替えてね。それで立て直そうとしたところが、ゴールで。とはいえ、見た目にまずいだろうなとは自分でも思っていて、「これは絶対に裁決に呼ばれるわ」と思いながら戻ったら、ホンマに呼ばれた(笑)。なんにせよ、無意識にお尻を上げてしまう癖があるから、気を付けなアカンね。次に同じようなことがあったら、たぶん騎乗停止やね。

──本当に気を付けてくださいね。それで騎乗停止になってしまうのは、もったいなさすぎます。

小牧 ホンマやね。手の甲に「ケツ上げ注意」って書いておこうかな(笑)。絶対に忘れんように。ネットでずいぶん叩かれてるんやろうなぁ。僕はネットを見ないからわからへんけど、やっぱり言われてるやろ? どう?

──そうですねぇ…普通に叩かれてます(笑)。

小牧 そやろうなぁ…。この前のはホンマに馬を立て直したんやけど、そうじゃない場合でも無意識にやってしまっているときがあるからね。ホンマに手の甲に書いて乗るようにするわ。「ケツ上げ注意!」ってね。

──続いては、ユーザーからの質問です。今回は、岩田さんの斜行(4月27日・東京10R)についての質問が数多く寄せられています。

小牧 ああ、週刊誌にも書かれてたねぇ…。

──「ジョッキーから見て、あの騎乗をどう思いますか?」という趣旨の質問が大半です。

小牧 どうなんやろうねぇ。同じ隙間に2頭は入られへんからね。ほんの少し、(後ろの馬が)乗ってしまったんやね。一瞬の判断やから、あれはどうしようもないでしょ。なんにしても、わざとではないからね。

──落馬したのが2年前と同じ後藤さんで、二度とも重傷を負ってしまったことで、余計にバッシングが強まったような気がします。

小牧 そうやろね。僕も心無い言葉や記事を目にしたけど、ひとつ言いたいのは、わざと落とすなんていうことはありえないということ。それは絶対に。岩田くんも、相当こたえてると思うわ。

小牧太

ひとつ言いたいのは、わざと落とすなんていうことはありえないということ。それは絶対に



──それは、オークスの勝利ジョッキーインタビューで痛いほど伝わってきました。わたしも何度かパトロールを観ましたが、あの隙間を狙って、同時に勝負にいった結果、起きてしまった事故なのかなと。

小牧 うん。それだけみんな、ギリギリの勝負をしているということや。この前の件でいえば、判断がほんの少し、岩田くんのほうが早かったということでしょう。今回は事故が起きてしまったけど、ああいう厳しい競馬ができるのは、彼のいいところかもしれんし。そりゃあみんな、(隙間に)入りたいからね。

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【次回の太論は!?】
「地方のころより馬へのあたりが柔らかくなったということですが、手綱を持つ位置なども変えたのでしょうか?」、「ムチの使用について制裁を受けているケースを多く見かけますが、戒告と制裁金の境目は?」などなど、次回の『太論』では、ユーザーからのディープな質問に答えます!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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