◆東京では常に接戦 29日に宝塚記念はあるものの、連続した前半戦のビッグレースシーズンは終了している。降雨の影響があった。ワールドカップも重なっている。早くも夏休みに入ってしまったかのように、競馬場の入場人員も、売り上げもここ2週かなり減っている。たしかに春のようにはメンバーは揃わないが、味のあるレースを期待して検討しよう。
ロンギングダンサー(父シンボリクリスエス、母ダンスパートナー)の本格化に期待したい。ここまで通算【4-4-5-3】。いつも人気になるダンスパートナー産駒とするとちょっと物足りない成績だが、ここまで16戦、一度も掲示板を外したことはない。
それもただ5着以内に食い込んでいるのではなく、この東京コースに限れば勝った前回(2着馬との差)を含み、全7戦の勝ち馬との差は「0秒1、0秒0、0秒1、0秒1、0秒0、0秒0、0秒1」差。必ず勝ち負けのきわどい勝負に持ち込んでいるのである。ほとんどが写真判定に近い。きわめて珍しい成績である。
そういう東京芝で勝ったのは、実は前回が初めてだった。いつも接戦に持ち込んでいるのに勝ち切れないのは、勝負強いのではなく、その逆であることを察知したテン乗りの福永騎手は、直線に向くと意識的に1番外に回った。それも内に並んだ馬から外にちょっと離すような意図的なコース取りをしたところ、あっさり差し切って自己最高にも近い上がり33秒2。スパッと切れたのである。
1000万下のハンデ戦を56キロで、例によってきわどい「0秒1」差で勝った馬に、ひと皮むけたとか、やっと本格化の兆しなどと誉めるのは良くないが、初めて東京で勝ったこと。必死の半馬身差ではなかったこと。上のフェデラリストが本格化して一気に4連勝し重賞2連勝の成長力を示したのは、遅咲きの4歳後半から5歳にかけてだったことを考え合わせ、格上がりのここでも十分通用するはずだと期待したい。
テン乗り内田博幸騎手は、追い込むこの馬をおそらく前回と同様に外に回すのではないか、という読みもある。凡走なしの東京コース、4勝中2勝の2000m。手ごろな頭数。条件はベストに近い。少し渋ってもOK。
叩き3戦目の元オープン馬
ラウンドワールド、先行して実にしぶとい
サムソンズプライド、重賞でも差がなかった
ステラウインドが相手本線。
今回のロンギングダンサーは人気の中心ではないので、
サフランディライト、
リヤンドファミユ、穴馬
ヴァーゲンザイルにも手を伸ばす。