◆クラリティシチー唯一の「引っかかる点」は… ラジオNIKKEI賞はハンデ戦となって8回が消化されたが、斤量がモノを言うような傾向は出てきていない。ハンデキャッパーとしても自由度のあまりない条件下でのハンデ戦だけに、斤量に神経をとがらせるよりは、もっと単純な前走クラス別成績などに目を向けていくだけでいいだろう。
その前走クラス別成績ということで言うと、前走重賞組は意外に強くない。過去8年(2.1.2.34)で、回収率は単41%・複54%。人気になってしまうのでどうしても回収率は伸びない。
穴をあけてきたのは1000万条件組だが、サンプル数がさほど多くない中で単穴(5,8,8番人気)が3発出たという状況なので、これが後々まで続くのかはまだ分からない。
前走500万条件組は、「ここで人気になる馬は買い、ならない馬は消し」と傾向がはっきりしている。軸にしても配当妙味がないので、人気になる馬を諦めてヒモに入れるという感じでいいだろう。
今回人気が予想される
クラリティシチーは、まさに「人気になる500万条件組」だし、重賞好走歴もあって安心感がある。唯一引っかかるのはここまでオープンだと差し構えの競馬をしていたこと。福島なので、強気に位置をとったほうがかえってリスクはないと思う。
それに次ぐ人気が
ピオネロ、
ショウナンワダチあたりか。両馬とも重賞での内容を見るとここで勝ち負けになりそうに見えるのだが、先述した通り前走重賞組は案外と成績が奮わないし、似たリスクは重賞好走→オープン特別のピオネロにもあると思う。
仮に前走でピオネロより上位人気だった
ミヤビジャスパーが今回は人気下位となるようなら、馬券的にはそちらのほうが面白い。無責任なようだが、このあたりの馬たちは絶対こちらが勝つなどと断言できるものではなく、配当と相談しながら取捨を決めるべき存在だと思う。
ウイン2騎も同じようなグループだと思うが、その2頭なら先行するという選択肢のある
ウインフェニックスのほうが魅力的に映る。
さきほど単穴を生んできたと書いた前走1000万条件組は、今回
イダスと
ラディウスの2頭がいる。脚質的はイダスのほうがこのコースでは魅力的。大敗した函館からの転戦というのはさすがにしんどいような気もするが、こういう脚質の馬は、他の要素を考えては買えないものでもある。